
ご利用には有料の会員登録が必要です。
ご登録済みの方は、こちらから全文をご利用ください。
会員のご登録はこちらをご覧ください。
2017年の炭酸飲料市場は、無糖炭酸の好調さなどにより5年連続で拡大、過去最高を更新した(生産量ベース 全国清涼飲料工業会)。
今回は、当社が任意に選んだ37ブランドの炭酸飲料について、「知っている(認知率)」「3ヶ月以内に広告を見た(広告接触)」「3ヶ月以内に店頭でみた(店頭接触)」「買って飲んだことがある(購入経験)」「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」「今後(も)買って飲みたい(利用意向)」「購入経験者ベースの今後の購入意向(再購入意向)」などの項目についてインターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。
今回の調査も前回(2017年7月版)、前々回(2016年4月版)と同様、7項目中、再購入意向を除く6項目で「コカ・コーラ(日本・コカ・コーラ)」が2位以下に有意に差をつけて首位を獲得した。2位以下は、小差での激戦となっているが、"現在のユーザー層の厚さ"の指標である3ヶ月内購入や、今後の購入意向をみると、「オランジーナ/レモンジーナ(サントリー)」と「三ツ矢サイダー(アサヒ飲料)」、「コカ・コーラ ゼロ(日本コカ・コーラ)」などが2位グループとなっている。定番のブランドががっちり上位を固めている構図だ。
また、ここ数年、炭酸飲料市場拡大の牽引車といわれている無糖炭酸水についてみると、3ヶ月内購入では「ウィルキンソン タンサン(アサヒ飲料)」が9.8%の5位、「南アルプススパークリング(サントリー)」が5.2%で11位など、20位内に4ブランドが入った。とくに「ウィルキンソン タンサン」は、2016年に9位、2017年に7位と着実に順位を上げてきている。
さらにユーザーのロイヤリティの指標である再購入意向をみると、首位の「トップバリュ炭酸水(イオン)」をはじめとして、3位に「ウィルキンソン タンサン」、4位にの「南アルプススパークリング」、5位に「セブンプレミアム そのまま飲める炭酸水」と、上位5位のうち無糖炭酸水が4ブランドを占めている。この3月に発売されたばかりの「カナダドライ ザ・タンサン(日本コカ・コーラ)」も、短期間でリピート意向のあるユーザーの獲得に成功している。
炭酸水は、かつての「割り材」としての位置づけから、そのままで飲む(ストレート飲用)への飲用シーンを拡大、健康志向を背景にここ10年で10倍以上の規模に成長している。大手飲料メーカー各社も、キリンが「スポーツ後に、炭酸水。」という飲用シーンを訴求する「キリンヌューダ スパークリング」を6月5日に発売、サントリーは同じく6月5日に「南アルプススパークリング」にジンジャーフレーバーを追加するなど、真夏の需要期を前に注力の姿勢を見せている。この夏の台風の目ともいうべき炭酸水がリードする炭酸飲料市場から目が離せない。
- コカ・コーラ(日本コカ・コーラ)
- コカ・コーラ ゼロ(日本コカ・コーラ)
- コカ・コーラ プラス(日本コカ・コーラ)
- ファンタ(日本コカ・コーラ)
- スプライト(日本コカ・コーラ)
- シュウェップス(日本コカ・コーラ)
- カナダドライ(日本コカ・コーラ)
- カナダドライ ザ・タンサン(日本コカ・コーラ)
- ドクターペッパー(日本コカ・コーラ)
- ペプシ Jコーラ(サントリー)
- ペプシコーラ(サントリー)
- ペプシリフレッシュショッ ト(サントリー)
- ペプシスペシャル(サントリー)
- オランジーナ/レモンジーナ(サントリー)
- C.C.レモン(サントリー)
- デカビタC(サントリー)
- サントリーソーダ(サントリー)
- 南アルプススパークリング(サントリー)
- キリンメッツ(キリン)
- キリンメッツプラス(キリン)
- メッツ コーラ(キリン)
- キリンレモン(キリン)
- キリン ヨサソーダ(キリン)
- 三ツ矢サイダー(アサヒ飲料)
- 三ツ矢サイダーW(アサヒ飲料)
- ウィルキンソン タンサン(アサヒ飲料)
- ウィルキンソン タンサンドライジンジャエール(アサヒ飲料)
- アサヒ ドデカミン(アサヒ飲料)
- リボンシトロン(ポッカサッポロ)
- キレートレモン(ポッカサッポロ)
- カルピスソーダ(カルピス)
- ヘルシアスパークリング(花王)
- セブンプレミアム そのまま飲める炭酸水
- セブンプレミアムのサイダー
- トップバリュベストプライス コーラ/サイダー
- トップバリュ炭酸水
- みなさまのお墨付き 天然水仕立て 炭酸水(西友)
調査期間:2018年5月17日~21日
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,032サンプル
サンプル構成(%)


おすすめ新着記事

2022年、値上げの春をどう乗り切るか
原材料高、原油価格高騰に端を発する値上げは様々な商品分野に波及し、コロナ禍で持ち直しつつあった消費マインドも再悪化が懸念されている。メーカーにとっても、値上げの巧拙が業績を左右する重要な局面だ。消費者ニーズを捉えて付加価値を高め、値上げ後も選択してもらえるような価格戦略・ブランドづくりが必要になってくるだろう。この値上げラッシュを乗り切り、物価上昇・消費低迷の市場環境下でも成長につなげるためのヒントを、当社が蓄積したケース・理論から紹介する。

強い「ハーゲンダッツ」、ファンつかむPB
家計調査によると、2021年の冷菓の支出金額は2年連続で1万円を超え、食糧費に占める割合も2年連続で過去最高となった。調査結果を見ると、店頭接触や購入経験など複数の項目で「ハーゲンダッツ」が首位に。特に3ヶ月以内購入では2位の「チョコモナカジャンボ」に9.7ポイント、今後の購入意向でも同じく「チョコモナカジャンボ」に9.3ポイントの差をつけた。

人種のるつぼ「川口市」 "本当に住みやすい街"は流通戦略の新たなモデルケース
テレワークの定着で職住分離が進み、生活者のライフスタイルが変化。それに伴い、人気のエリアも変わってきている。なかでも注目の街が、東京都北区に隣接する埼玉県川口市だ。川口市は、2021年度の税収が当初見込みより34億円上回る943億円になることを発表。コロナ禍で税収が落ち込む自治体が多いなか、バブル期以来の増額補正となった。買い物面では、都市型店舗と郊外型店舗が同居する"買住近接"エリアだ。居住者も多様で、ファミリーからシニア、日本人と外国人など、様々なライフスタイルが共存。多様性の街「川口市」には、今後の流通戦略のヒントを見出すことができる。



