
健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。

麦茶飲料の生産量は、コロナ禍の2020年は前年割れとなったものの、翌21年は早くもコロナ前の水準に回復、2023年は前年比6.2%増の144万1,337キロリットルで、3年連続で過去最高を更新した(農林水産省「食品産業動態調査」)。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。麦茶は、ノンカフェインでミネラルを含むことから熱中症対策飲料としても好適で、メーカー各社も熱中症対策飲料の商材として麦茶飲料に注力している。水分補給の重要性も周知されてきていることから、通年商材として定着してきた麦茶飲料は今後も成長が期待できる。
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