レトルトカレーの市場は2017年にカレールウを逆転し、さらに拡大を続けている。2018年には2400万箱を超え3年連続で過去最高を更新した(日本缶詰びん詰レトルト食品協会)。
拡大のきっかけは、2011年の東日本大震災といわれている。災害食として注目を浴びたことにより、ユーザーのすそ野を拡大、高い品質と豊富なバリエーションでリピーターを獲得した。レトルトカレーに自分の好みの具材を加えてカスタマイズすることで手作り感を演出、家族の食卓にも溶け込んでいる。最近では、複数パックの商品や、パッケージのままレンジで温められる商品などが注目株だ。一人暮らし世帯の増加や少子高齢化などによる食生活の変化を追い風に、需要は手堅く、今後も成長が期待できる。
参照コンテンツ
- 消費者調査データ レトルトカレー(2019年10月版)
咖喱屋カレーがククレカレーを逆転、6項目で首位に - 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第99号
伸びるレトルトカレー 品質向上がカレールーを脅かす
シリーズ 成長市場を探せ
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