(2007.10)
決戦のマーケティングシリーズ 2007
「アサヒビール」×「キリンビール」
「スーパードライ」包囲網の誤算
本稿は、「週刊エコノミスト2007年10月2日号」掲載記事のオリジナル原稿です。
代表執筆 舩木龍三
社会経済研究チーム 松田久一、菅野守、吉野太喜
社会経済研究チーム 松田久一、菅野守、吉野太喜

国内のビール系飲料市場は2002年から縮小傾向が続いており、06年は、前年比0.7%減の628万キロリットルとなった。うちビールが同2.0%減の349万キロリットル、発泡酒は同10.4%減の約158万キロリットル。第3のビールなど新ジャンルだけは同21.0%増の約122万キロリットルと伸びているが、市場全体を押し上げるまでには至っていない。
アサヒビールは、1987年の「スーパードライ」発売後、長年首位に君臨していたキリンビールを追い上げ、01年ついにトップシェアを獲得した。だが、06年上半期(1~6月)には、キリンが巻き返し、発泡酒、新ジャンルでの攻勢により5年ぶりにトップシェアを奪った。アサヒは下半期(7~12月)に新製品を投入して応戦、06年通期でシェアトップを維持した。
07年上半期(1~6月)のシェアは、アサヒ37.4%、キリン37.3%と、争いは熾烈を極めている。創業100周年を迎え、主戦場のビールカテゴリーを狙ったマルチブランド戦略で攻勢に出るキリンに対し、メガブランドで横綱相撲を見せるアサヒ。戦いはどちらに軍配が上がるのか。
※本稿は代表の松田監修のもと、社会経済研究チームで議論した結果を舩木龍三が代表執筆したものです。
図表1.2強の業績比較 |
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07年上半期(1~6月)のシェアは、アサヒ37.4%、キリン37.3%と、争いは熾烈を極めている。創業100周年を迎え、主戦場のビールカテゴリーを狙ったマルチブランド戦略で攻勢に出るキリンに対し、メガブランドで横綱相撲を見せるアサヒ。戦いはどちらに軍配が上がるのか。
※本稿は代表の松田監修のもと、社会経済研究チームで議論した結果を舩木龍三が代表執筆したものです。
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