アマゾンの2016年12月期の連結決算は、売上高1,360億ドル(前年比27.1%増)、営業利益42億ドル(同87.5%増)の大幅な増収増益となった。アメリカでの売上、その他海外各国での売上が伸びたこともあるが、AWS(Amazon Web Service)の売上が大幅に伸長したことが大きな要因のひとつである。アメリカでの売上が伸びた要因は、コスト削減や配達の依頼による手数料の増加などで、アメリカ以外の国でも同様の要因によって売上が拡大した。そしてAWSの売上高は2015年度が前年比で70%増、2016年は50%増と、急速に発展を遂げている。顧客の増加やコスト削減による価格の見直しがこの業績をもたらした。また小売業を営むホールフーズの買収や、AIを駆使したコンビニ「Amazon GO」の運営など、オンライン以外の事業にも積極的な展開を続けている。2017年度以降は、本業とその他の事業の融合によるシナジー創出や、急成長するオンライン事業の中で、どのように他社に対する優位性を築くかが今後の成長のカギとなる。
企業活動分析レポートのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
レポートでは企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。競合比較や業界分析などに幅広くご活用いただけます。
分析レポートのダウンロード
- バックナンバー

企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ 次の時代のマーケティング戦略を考える
(1)GAFA、増税、キャッシュレスなどへの対応(2019年) - MNEXT 眼のつけどころ 世界情報寡占企業からデータ提供代が貰える日
―「グーグル後の生活」と等価交換(2018年) - MNEXT 高収益な市場プラットフォーム事業をどう創出するか?-MSP事業創出作法(2018年)
- マーケティング用語集 プラットフォーマー
- 戦略ケース アマゾン・ドット・コムの戦略転換(2000年)
- 戦略ケース 楽天、アマゾン参入・強化で食の流通が変わる -拡大する食品販売のネット化II(2012年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター
第64号 食品のネット購入 -急成長するアマゾン。一方で生鮮三品のネット購入は限定的 - 「流通」のマンスリー・ニュースレター 第16号 拡大を続ける日本でのアマゾンの売上高
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

5G(第5世代移動通信システム)
5Gとは「第5世代移動通信システム(5th Generation)」のことで、通信規格の名称。現在の「4G」に続く最新の規格で、日本では2020年3月から商用化が開始された。4K/8Kの高精細映像などの大容量コンテンツの伝送や、自動運転や遠隔ロボットへの活用、IoTの普及などが期待されている。

テイクアウト、デリバリーで伸びる洋風ファーストフード
コロナ禍で外食全体が苦戦するなか、ハンバーガーチェーンなどの洋風ファーストフード業態は、コロナ前の2019年と比較しても116.2%と伸長している。原動力となったのは、感染症対策がしやすく、テレワークなど働き方・ライフスタイルの変化に伴うテイクアウトやデリバリーの拡大だ。原材料の値上がりや、健康意識、環境配慮意識の高まりなどの不安要素はあるものの、今後も成長が期待される業態だ。

広まるネットショッピング 特定層に留まるSNS購買とフリマアプリ
コロナ禍でオンラインショッピングの利用が増えている。利用チャネルもアマゾンや楽天だけにとどまらず、多様な買い方がされている。今回は、その中でもSNSを通じた購買やフリマアプリの利用に焦点を当て、今後の利用拡大の可能性を探ってみた。



