アップルの2024年9月期の連結決算は売上高3,910億ドル(前年比2.0%増)、営業利益1,232億ドル(同7.8%増)と、増収増益となった。サービス事業が過去最高の売上高962億ドル、前年比12.9%と大きく伸長した。しかし、全体の75%を占めるiPhoneやMac、iPadなどの製品事業が前年比1.1%減となった。サービス売上比重は25%に達した。製品は「iPad」(前年比5.7%減)、「ウェアラブル」(前年比7.1%減)となったものの、主力のiPhoneは前年維持、Macは前年比2.1%増と回復基調になった。とくに、2024年第4四半期において、iPhone 16やApple Watch Series 10、AirPods 4などの販売を開始したことが要因で、iPhoneの売上は前年同期比5.5%増の462億ドルで、iPhone 16の売れ行きが堅調に推移した。地域別売上高では、中華圏(前年比7.7%減)を除いた地域で増収となり、ヨーロッパでは前年比7.5%増と大きく伸びた。営業利益はヨーロッパ、アメリカが2桁増益、日本と他アジアパシフィックも増益となった。中華圏は前年比10.7%減と大幅減益となった。サービス事業が順調に推移しつつあるなかで、2024年10月にAI「Apple Intelligence」をiPhone、iPad、Macで提供を開始し、業績も順調に伸びている。2025年2月には、AI向けサーバー生産や開発強化に4年間で5,000億ドル超を投資すると発表した。米国生産回帰で、成長するAI市場を取り込むのが狙いである。
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