一般に「ブロードバンド(broad=広い band=帯域)」という言葉は、"高速・大容量のインターネット接続サービス"を指しています。具体的には、ADSLやケーブルTV、光ファイバーによる512Kbps~数Mbps以上の通信環境のことです。これまでのアナログの電話回線でのダイヤルアップは28.8~56Kbps、一時期高速インターネットということでもてはやされたISDNも、一般的に使われているNTTのINSネット64というサービスでは64Kbps~128Kbpsに過ぎず、ブロードバンドに対し、「ナロードバンド(narrow=狭い band=帯域)」と呼ばれています。
この通信環境の違いを具体的に説明すると、プレイステーションのソフト(CD-ROM1枚分=640Mバイト)をインターネット経由でダウンロードした場合、ISDN(128Kビット)では約1日、ADSL(1.6Mビット)で約1時間、FTTH(100MB)では1分以内という圧倒的な格差となります。
有線や無線での通信や放送一般は、一定の帯域を使って必要な情報のやりとりを行なっています。つまり信号を送るのに利用する搬送波や信号の帯域が広ければ広いほど、より多くの情報を同じ時間内に送ることができるようになります。これまでのナローバンドの世界では動画映像や音声情報、例えばTVやビデオ信号をリアルタイムに伝送することは困難でした。ブロードバンドではこれらの伝送が十分実用的になるなど、インターネットの世界をより広げるものとして期待が高まっています。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 始まった東京のスポット戦争-無線LANの急成長(NTTグループ)
- 戦略ケース ブロードバンド・ウォーズー高速インフラを巡る攻防(2001年)
- 戦略ケース 有線ブロードネットワークス ブロードバンド時代に有線がNTTを超える(2000年)
- 戦略ケース ブロードバンド・インパクト-超高速革命は未来に何をもたらすか(3回連載)(2000年)
- ネット評判記 第41回 ブロードバンド時代の注目アクセス「ホットスポット」
- ネット評判記 第42回 ブロードバンド革命-無線LANへの高い期待
- マーケティング用語集 ADSL:Asymmetric Digital Subscriber Line
- マーケティング用語集 FTTH:Fiber To The Home
おすすめ新着記事
成長市場を探せ V字回復で2年連続過去最高更新の炭酸飲料(2024年)
炭酸飲料が伸びている。2020年はコロナ禍で前年割れとなったが、翌21年にはコロナ前の水準に迫り、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 「紅麹サプリ問題」認知率は86%! 消費者の健康食品選びに変化
コロナが明けて需要が戻った健康食品市場だったが、2024年3月に「紅麹サプリ問題」が起こった。そこで、健康食品の利用と、「紅麹サプリ問題」を受けて消費者の行動がどう変化したかを調査した。
消費者調査データ 茶飲料(2024年9月版) 抜群の強さ「お~いお茶」、大手3ブランドが熾烈な2位争い
2年連続のプラスとなった茶飲料市場の調査結果をみると、トップブランドの「お~いお茶」が全項目で首位、大手飲料メーカーの緑茶ブランド3点が熾烈な2位争いを繰り広げている。一方、再購入意向のランキングでは、麦茶ブランドが上位に入った。