キッコーマンの2021年3月期の連結決算は、売上高4,394億円(前年比0.1%減)、営業利益417億円(同19.4%増)であった。「2018-2020 中期経営計画」の最終年度となる2020年度は、国内については、高付加価値商品の拡大、豆乳の成長は一定の成果があったものの、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、業務用全般の売上が振るわず、売上高・営業利益とも目標を下回った。海外については、しょうゆは売上目標を達成したが、卸は新型コロナウイルス感染症の影響により業務用の売上が伸び悩み、売上目標を下回ったが(前年比は微増)、営業利益は為替差除きで目標を達成した。新たな中期経営計画は2022年度からとし、2021年度は、新たな中期経営計画を策定するための準備期間として、市場環境の変化による影響を見定める。2021年度は、新型コロナウイルス感染症の影響が継続することを前提に、1)ニューノーマルへの対応、2)収益力強化と成長の継続、3)リスク管理の徹底、に取り組み、売上高4,925億円(前年比5.2%増)、営業利益439億円(同3.0%)を目指す。
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第131号 消費抑圧の反動 食品購入は高価格帯へシフト
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第129号 料理の強い味方 増加する加工食品の利用
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第112号 消費増税ついに「10%」も―駆け込み購入、盛り上がり欠く
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第107号 2019春の食品値上げラッシュ!値上げ方法で明暗
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
消費者調査データ 紅茶飲料(2024年10月版) 首位「午後の紅茶」、「紅茶花伝」に水をあける
2023年、数量金額ともにプラスとなった紅茶飲料。調査結果を見ると、キリンの「午後の紅茶」が再購入意向以外の5項目で首位を獲得した。認知率は9割、購入経験も5割を超え、再購入意向では2位以下に10ポイント余の差をつけ、リーディングブランドらしい強さをみせた。
消費者調査データ ミネラルウォーター(2024年9月版) 全項目首位「サントリー 天然水」、リピート意向の高いPB
2023年、2年連続で2桁増を達成したミネラルウォーターについての調査結果をみると、全項目で5ポイント以上の差をつけて「サントリー天然水」が首位に。2位は「い・ろ・は・す天然水」。再購入意向ではベスト10内に5ブランドのPBという結果となった。
成長市場を探せ V字回復で2年連続過去最高更新の炭酸飲料(2024年)
炭酸飲料が伸びている。2020年はコロナ禍で前年割れとなったが、翌21年にはコロナ前の水準に迫り、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。