半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

公開日:2021年08月20日

消費者調査データ No.346
無糖茶(2021年8月版)
強い「お~いお茶」「伊右衛門」、麦茶やほうじ茶の手堅いファン層



グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
登録済みの方はこちらからログインしてご利用ください。

 2020年の茶飲料の生産者販売金額は7,441億円で、前年比93.3%にとどまった(全国清涼飲料連合会)。2019年は過去最高を更新したが、2020年はコロナ禍による外出自粛などの影響を強く受けた。

 今回は、当社が任意に選んだ無糖茶32ブランドについて、「知っている(認知率)」、「買って飲んだことがある(経験率)」、最近3ヶ月以内における「広告・記事を見たことがある(広告接触)」「店頭などで見たことがある(店頭接触)」、「3ヶ月以内に買って飲んだ(3ヶ月以内購入)」、さらに「今後(も)買って飲みたい(今後意向)」と「購入経験者における今後の購入意向(再購入意向)」という7項目について、インターネットモニターに対して行った調査結果をランキング形式でお届けする。

 今回のランキングでも、前回(2020年8月版)と同様に7項目中、広告接触と再購入意向を除く5項目で伊藤園の「お~いお茶 緑茶(以下、お~いお茶)」がトップ、それをサントリーの「サントリー緑茶 伊右衛門(以下、伊右衛門)」が追う形となった。3位以下には「綾鷹(日本コカ・コーラ)」、キリンの「キリン 生茶」などが続くのも同様だ。緑茶系のロングセラーが上位を占めるなかで、注目の新顔が日本コカ・コーラの「やかんの麦茶 from 一(はじめ)」だ。4月26日の発売から2ヶ月で出荷本数が5,000万本を突破、過去3年間で発売された同社の新製品のなかで最速の5,000万本突破だという。「やかんの麦茶 from 一(はじめ)」は、認知は20位、購入経験は圏外の21位だが、広告接触は7位、3ヶ月以内購入は10位に入った。積極的な広告投入がトライアルに結びついている。再購入意向の5位とも相まって、今後の成長が注目される大型新製品だ。

 また、購入経験や3ヶ月以内購入の上位は緑茶飲料が占めているものの、再購入意向ではほうじ茶や麦茶が目立つのも、前回(2020年8月版)と同様だ。今回の再購入意向の上位3ブランドは「綾鷹 ほうじ茶(日本コカ・コーラ)」、「伊右衛門 ほうじ茶(サントリー)」、「ローソンオリジナル ほうじ茶(ローソン)」とすべてほうじ茶が占めた。4位から7位もジャスミンティや麦茶が並び、ベスト10内に緑茶飲料は2ブランドのみとなった。

 コロナ禍で、外出自粛が呼びかけられたことなどから、出先での飲料の購入が減少し、清涼飲料市場自体がシュリンク、なかでも茶飲料は自宅で茶葉からの手いれにシフトしたと考えられる。メーカー各社は、好調のほうじ茶や麦茶への注力、ブレンド茶の再提案などに加え、環境問題に配慮したラベルレスボトルなどで家庭内消費増を図る。需要の最盛期を迎えた巨大市場の行方が注目される。


注目ランキング
  • 3ヶ月内購入
    1. お~いお茶 緑茶(伊藤園)        32.0%
    2. サントリー緑茶 伊右衛門(サントリー)  26.2%
    3. 綾鷹(日本コカ・コーラ)        23.6%
  • 再購入意向
    1. 綾鷹 ほうじ茶(日本コカ・コーラ)    73.3%
    2. 伊右衛門 ほうじ茶(サントリー)     72.0%
    1. ローソンオリジナル ほうじ茶(ローソン) 72.0%

ログインしてグラフを見る

グラフの閲覧・詳細データのダウンロードには有料の会員登録が必要です。



詳細データのダウンロード

クロス集計表 サンプルイメージ
消費者調査データ クロス集計表 サンプルイメージ

調査概要

提示32ブランド

  • お~いお茶 緑茶(伊藤園)
  • キリン生茶(キリン)
  • サントリー緑茶 伊右衛門(サントリー)
  • 綾鷹(日本コカ・コーラ)
  • ヘルシア緑茶(花王)
  • 一(はじめ)緑茶(セブン&アイ)
  • ファミリーマートコレクション にごり旨み緑茶(ファミリーマート)
  • ローソンオリジナル 緑茶(ローソン)
  • 玉露入りお茶(ポッカサッポロ フード&ビバレッジ)
  • GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶(サントリー)
  • 胡麻麦茶(サントリー)
  • 健康ミネラルむぎ茶(伊藤園)
  • 爽健美茶 健康素材の麦茶(日本コカ・コーラ)
  • やかんの麦茶 from 一(はじめ)(日本コカ・コーラ)
  • アサヒ十六茶 麦茶(アサヒ飲料)
  • セブンプレミアム むぎ茶(セブン&アイ)
  • ファミリーマートコレクション 香ばし麦茶(ファミリーマート)
  • ローソンオリジナル 麦茶(ローソン)
  • お~いお茶 ほうじ茶(伊藤園)
  • 伊右衛門 ほうじ茶(サントリー)
  • 綾鷹 ほうじ茶(日本コカ・コーラ)
  • セブンプレミアム ほうじ茶(セブン&アイ)
  • ローソンオリジナル ほうじ茶(ローソン)
  • サントリーウーロン茶(サントリー)
  • 黒烏龍茶(サントリー)
  • 伊藤園ウーロン茶(伊藤園)
  • アサヒ十六茶(アサヒ飲料)
  • 爽健美茶(日本コカ・コーラ)
  • からだ巡茶(日本コカ・コーラ)
  • リラックスジャスミンティ(伊藤園)
  • お~いお茶 玄米茶(伊藤園)
  • 信州韃靼そば茶(JR東日本)


調査設計

調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2021年7月9日(金)~7月14日(水)
調査対象者:当社インターネットモニター 20歳~69歳
        全国の男女個人
有効回収サンプル数:1,020サンプル
サンプル構成(%)




参照コンテンツ


おすすめ新着記事



J-marketingをもっと活用するために
無料で読める豊富なコンテンツプレミアム会員サービス戦略ケースの教科書Online


お知らせ

2025.03.06

クレジットカード決済に関する重要なお知らせ

新着記事

2025.05.15

25年3月は「完全失業率」は悪化、「有効求人倍率」は改善

2025.05.14

自分で火をつけ自ら消火して英雄に - トランプ関税の顛末

 

2025.05.14

25年3月の「新設住宅着工戸数」は2ヶ月連続のプラスに

2025.05.13

25年4月の「乗用車販売台数」は4ヶ月連続のプラス

2025.05.12

企業活動分析 キリンHDの24年12月期は、増収もFANCL子会社化など積極投資で減益に

2025.05.09

トランプ関税を裏づける「購買による征服」の理論 - 安全保障の論理

2025.05.09

月例消費レポート 2025年4月号 消費は堅調に推移している - 波乱要因への政治的対応の巧拙が日本の消費の行方を左右

2025.05.09

消費からみた景気指標 25年2月は5項目が改善

2025.05.08

25年3月の「ファミリーレストラン売上高」は37ヶ月連続プラス

2025.05.08

25年3月の「ファーストフード売上高」は49ヶ月連続のプラスに

2025.05.07

なぜ井上尚弥選手はダウンしたのか

2025.05.07

企業活動分析 アサヒグループHDの24年12月期はプレミアム化の進展や価格改定効果などで増収増益に

2025.04.25

成長市場を探せ 少子化ものともせず、拡大する学習塾市場(2025年)

 

2025.04.24

25年2月の「広告売上高」は、10ヶ月連続のプラス

週間アクセスランキング

1位 2025.05.07

なぜ井上尚弥選手はダウンしたのか

2位 2013.03.22

MNEXT ビックカメラによるコジマの買収はメーカーを巻き込んだ衰退業界再編の始まり

3位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

5位 2024.06.21

消費者調査データ ビール系飲料(2024年6月版) 首位「スーパードライ」、キリンの新ビール「晴れ風」にも注目

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area