2022年、セルフレジを導入しているスーパーマーケットチェーンの比率は、全体で25.2%となり、3年連続で増加、過去最多となった(一般社団法人日本スーパーマーケット協会「スーパーマーケット年次調査報告書」)。
スキャンから清算までの全てをユーザーが行うセルフレジ。導入しているチェーンは2020年から増加の動きを見せ、2022年には5年前の2倍を超えた。導入に積極的なのは50店舗以上を展開するチェーンで、2022年には72.2%に達している。背景にあるのはここ数年深刻化の度合いを増している人手不足だ。2020年の同報告書では、人手不足対策として64.1%のチェーンがセルフレジやセミセルフレジ(スキャンはスタッフが行い、清算はユーザーが行う)の導入を挙げている。同じく人手不足に悩むコンビニエンスストアでは、最大手セブンイレブンがセミセルフレジを約9割の店舗で導入済みで、セルフレジも25年までに全国の店舗で導入予定だ。ローソンも全店でセルフレジを導入した。小規模チェーンを中心に、導入途上にあるスーパー業界だが、今後導入を希望するチェーンが28.7%、設置台数を増やしたいとする企業が12.9%となっている。人手不足や生産性向上の切り札として期待されるセルフレジは今後も増加が見込まれる。
参照コンテンツ
シリーズ 成長市場を探せ
おすすめ新着記事
成長市場を探せ V字回復で2年連続過去最高更新の炭酸飲料(2024年)
炭酸飲料が伸びている。2020年はコロナ禍で前年割れとなったが、翌21年にはコロナ前の水準に迫り、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 「紅麹サプリ問題」認知率は86%! 消費者の健康食品選びに変化
コロナが明けて需要が戻った健康食品市場だったが、2024年3月に「紅麹サプリ問題」が起こった。そこで、健康食品の利用と、「紅麹サプリ問題」を受けて消費者の行動がどう変化したかを調査した。
消費者調査データ 茶飲料(2024年9月版) 抜群の強さ「お~いお茶」、大手3ブランドが熾烈な2位争い
2年連続のプラスとなった茶飲料市場の調査結果をみると、トップブランドの「お~いお茶」が全項目で首位、大手飲料メーカーの緑茶ブランド3点が熾烈な2位争いを繰り広げている。一方、再購入意向のランキングでは、麦茶ブランドが上位に入った。