
2021年の食器洗い乾燥機市場は2年ぶりの増加となるとともに、過去最高を更新した(経済産業省「生産動態統計」)。

食器洗い乾燥機は、2015年以降、アップトレンドが続いている。2020年には、前年の消費税引き上げ前の駆け込み需要の反動や、新型コロナウイルスの感染拡大による生産縮小により前年割れとなったものの、2021年には販売金額ベースで前年比13.3%増と2桁の伸び、2022年には、9月までの累計で同23.0%と大幅な拡大となっている。背景にあるのは、女性の社会進出や高齢化の進行による家事負担の軽減ニーズだ。さらに2020年以降の内食増加が追い風となった。食器洗い乾燥機は工事不要の卓上タイプとキッチンへのビルトインタイプがあるが、数量ベース以上に金額ベースが拡大しており、単価の高いビルトインタイプの伸びが大きいと推測できる。
2021年の食器洗い乾燥機の普及率は30%強で、アメリカの70%台、オーストラリアの80%台などを考えると、まだまだ普及の余地はある。現在の食器洗い家事負担の軽減ニーズは今後も続くと思われることから、今後とも成長の可能性の高い分野と考えられる。
参照コンテンツ
シリーズ 成長市場を探せ
おすすめ新着記事

猛暑に伸びる、3年連続過去最高更新のミネラルウォーター
ミネラルウォーター市場は、コロナ禍の落ち込みからたった1年で成長軌道を取り戻し、2024年には前年比10.5%増の4,794億円余、過去最高を3年連続で更新した。背景にあるのは、続く猛暑の夏に伴う水分補給ニーズ、メガトレンドである健康志向、災害対応の備蓄などだ。

消費者調査データ 植物性ミルク 首位は「キッコーマン 豆乳」、再購入意向にはオーツやアーモンドミルクも
低カロリーで高栄養が支持され堅調に拡大する植物性ミルク。調査結果では「キッコーマン 豆乳」が全項目で首位となった。プレータイプの豆乳が上位に目立つが、再購入意向ではオーツやアーモンドミルクも上位に食い込んだ。

大阪万博を盛り上げたのはリアルなつながり 日本への期待を提示した184日間
EXPO2025 大阪・関西万博(以下大阪万博と呼ぶ)が184日間の会期を終え、10月13日に閉幕を迎える。 入場チケット販売数は2200万枚を超えるなど多くの人が来場しており、誰がどのように来場し、何を感じたかを調査した。


![戦略家のための知的羅針盤[エム・ネクスト]product by 松田 久一](/img/mnext-sub-title.png)