
ペットブームがいわれて久しい。2015年頃には猫に関する経済効果を表す「ネコノミクス」なる造語も現れた。ペットにかかる代表的な費用のひとつ、ペットフードも成長を続け、2019年度(4-3月)は、前年度比5.6%増の3,194億円と4年連続で過去最高を記録した(一般社団法人 ペットフード協会)。

2020年は、コロナ禍などの影響で新規にペットを飼い始めた人の数は増加したものの、ペットの飼育頭数自体は犬はダウントレンド、猫は横ばいとなった。飼育頭数自体が増えていないのに、フード市場が拡大しているのは、ペットを家族ととらえ、1頭あたりにより費用をかける傾向が強まっているからだ。ペットの高齢化に加え、コロナ禍で在宅時間が増加したことで健康志向のペットフードやペットのおやつの需要が増加したという。
近年は犬、猫ともに室内飼育が増加し、より長寿化する傾向もある。より家族化や健康志向が強まることが予想され、フードの高付加価値化も進行することが予想される。
参照コンテンツ
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第137号 成長続けるペット市場 コロナ前後でどう変わった?(2021年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
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