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(2007.12)
日本発のプレミアムブランドづくりに挑戦する
「レクサス」



丸田善久氏
 1989年に米国で産声をあげたレクサスは、米国高級車市場においてトップブランドの地位を確立し、守り続けている。そして2005年8月に日本市場導入、今年で3年目を迎えた。国内乗用車市場全体が対前年割れしているなかで順調に販売台数を伸ばしている。今後の動向が注目されるレクサスの国内展開について、レクサス国内営業部営業室室長の丸田善久氏にお話をうかがった。


構成
第2フェーズの入り口に立った-国内導入のねらいと現在の到達点
プレミアムブランドとして真っ向勝負-日本市場での導入展開
オーナーを魅了するサービス
「体験」によって価値を伝える
この先、レクサスが目指すもの

第2フェーズの入り口に立った-国内導入のねらいと現在の到達点
─── 日本市場において日本の大手メーカーがプレミアムブランドとして成功することは難しいことですが、レクサスは消費者にそうしたブランドとして認知基盤を形成しつつあります。月次の販売台数でみても、ベンツ、BMWに迫ってきました。まずは、現在の到達点についてどのようにお考えですか?

丸田氏 まさにまだ始まったばかりです。商品ラインナップとしてスリーボックス(セダンタイプ)主体でスタートさせましたので、今年の5月にLSのハイブリッドを出して、これで当初考えていたレクサスの第一世代がやっと出揃ったというのが今の状態です。当初より、ブランドをつくるのに10年ぐらいはかかると考えていました。そういう意味では、まだ2年、やっと3年目というところです。今ちょうど、立ち上がり時から見えてきた課題について、いろいろと対応していかなければならない次のフェーズに入りかけているときです。

─── そもそも、国内にレクサスブランドを導入した狙いを教えてください。

丸田氏 レクサスは89年にアメリカで立ち上がりました。当時、日本国内でレクサスを同時に立ち上げるのは見送り、トヨタブランドの商品として既存の流通網に商品を入れていきました。代表的なものがセルシオで、これはレクサスブランドではLSと呼ばれていたものです。当時はトヨタブランドでも、セルシオは高価格帯で販売ボリュームが確保でき、また商品ブランドとしても高いイメージが形成されたと評価していました。ただ、セルシオよりも低価格で小さい車、例えばアリスト(レクサスGS)、アルテッツァ(レクサスIS)等については、立ち上り時はそこそこの販売ボリュームがあったのですが、徐々に減衰していた状況でした。
 一方で、「プレミアム市場」、我々は車の大きさの割に価格の高い車のマーケットをこう呼んでいるのですが、これは安定して少しずつ伸びていました。このマーケットは圧倒的に輸入車が中心です。お客さまの層を見てみると、トヨタの売れ方と比較して50代、40代といった相対的に若い方が多いのが特徴です。この方々はなかなかトヨタブランドには見向きもしていただけないケースが多く、それはなぜなんだろうというのを探りながらたどりついたのがブランドだった訳です。従って、トヨタとはまったく切り離した、レクサスブランドを国内に導入することになりました。

─── 車に対する関心が高く、高年収で若い方は輸入車の方に向くのですね。

丸田氏 そういう構図も見えてきて、一方でブランドがお客さまに浸透するのには時間がかかるので、早く立ち上げないと将来のダメージが大きい。レクサスブランドというのは、単に現状の問題解決だけではなくて、将来に向けてのビジョンがすごく強く出て立ち上がったブランドなんです。
 加えてもうひとつ、アメリカでは立ち上がって20年弱経ち、レクサスは高級ブランドとして認知いただけていますが、グローバルに情報が行き交う中で、真のプレミアムブランドと認められるためには、グローバルにプレミアムブランドとして成功していないとだめだということも全社的に ありました。そうした背景からレクサスの立ち上がり時のミッションは「トヨタブランドとは違う、新しいプレミアムブランドだと認識してもらうこと」ということがはっきりしていたのです。

─── 弊社で実施したブランドイメージについての消費者調査の結果では、レクサスとトヨタを好む層は異なっていて、レクサスのポジションは輸入車ブランドに近くなっています。

丸田氏 うれしい結果ではありますが、これをお客さまの層で分けて、例えば輸入車にお乗りのお客さまと国産車にお乗りのお客さまとに分けて分析すると、またちょっと変わってくるんです。やはり輸入車のお客さまはまだまだ、少し距離を置いてレクサスのことをごらんになっていますから、そういう意味でまだ発展途上というところはあります。「まだまだ」だなと。

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