ノンバンクとは、貸し出し(融資)のみで預金や為替(決済)業務を行わない金融業者の総称ことです。つまり、銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫以外の金融機関の総称です。法人向けであれば、事業者金融会社・リース会社・不動産関連金融会社・ベンチャーキャピタルなど、個人向けでは消費者金融会社・信販会社・クレジットカード会社・カードローン会社などが該当します。
預金者保護のために規制が厳しい銀行などと比較すると、ノンバンクからの融資は、一般に審査や手続きの負担が少ない代わりに、金利が高く設定されています。また、ノンバンクは貸付原資の資金調達を銀行などからの借入金やコマーシャル・ペーパー(CP)、債権などの短長期の証券発行によって賄っているため必然的に資金調達コストが高くなることも高い金利に反映されています。
ノンバンクは、1980年代後半からの1990年代はじめのバブル期にに貸付額が大幅に拡大しました。しかし、バブル崩壊によって不良債権を抱え込んだ多くの会社が経営危機や破綻に追い込まれました。さらに2000年代に入ると中小企業向けの事業者金融会社(商工ローン)の手法が社会問題化され、個人向けでも消費者金融会社(サラリーマン金融、略称"サラ金")が金利問題で破綻や廃業に追い込まれました。
法律上は出資法や資金業規制法に基づく貸金業者とされていますが、「闇金」など違法業者が多いことが問題になっています。これに対し、2010年6月に改正貸金業法の全面施行では、1.みなし弁済制度の廃止、2.グレーゾーン金利の廃止、3.貸付額の総量規制の導入といった規制強化が行われました。
しかしいつの時代もお金の貸し借りを巡るトラブルは後を絶たず、それがまた新たな社会問題を引き起こしているのも事実です。しっかりした知識を持って、適切に活用しないと痛い目にあいます。
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