MBOとは「Management Buyout」の略語で、企業の経営者・従業員が自社の株式や事業部門を買収する、M&Aの一手法です。「Buyout」には買収という意味があります。自己資金のみで行われる場合もありますが、金融機関の支援を受けている場合を指すのが一般的です。
子会社や事業部門を切り離す際に、第三者に売却することなく独立させることを目的として用いられることが多く、「暖簾分け」に近いものがあります。また、近年では株式上場のメリットが少なくなった企業などの、敵対的TOBに対する防衛策として注目を集めるようになっています。
MBOの派生的な形態として、企業外部の新経営者が買収を行うMBI(Management Buyin)や、従業員のみによる買収EBO(Employee Buyout)もみられます。
MBOには買収側、売却側それぞれにメリットがあります。買収側の新経営陣にとっては、経営の独立性・裁量性が強まること、これまで事業を推進してきた経営陣・従業員といった経営資源を維持できることがあげられます。一方売却側の企業にとっては、売却資金をもとにスリム化した本体の強化・再生が図れること、第三者ではなく身内に売却するため心理的障壁が低いことがあげられます。
デメリットとしては、企業内取引の減少、買収側は事業に失敗した場合に債務不履行になる可能性があることなどがあげられます。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
消費者調査データ 紅茶飲料(2024年10月版) 首位「午後の紅茶」、「紅茶花伝」に水をあける
2023年、数量金額ともにプラスとなった紅茶飲料。調査結果を見ると、キリンの「午後の紅茶」が再購入意向以外の5項目で首位を獲得した。認知率は9割、購入経験も5割を超え、再購入意向では2位以下に10ポイント余の差をつけ、リーディングブランドらしい強さをみせた。
消費者調査データ ミネラルウォーター(2024年9月版) 全項目首位「サントリー 天然水」、リピート意向の高いPB
2023年、2年連続で2桁増を達成したミネラルウォーターについての調査結果をみると、全項目で5ポイント以上の差をつけて「サントリー天然水」が首位に。2位は「い・ろ・は・す天然水」。再購入意向ではベスト10内に5ブランドのPBという結果となった。
成長市場を探せ V字回復で2年連続過去最高更新の炭酸飲料(2024年)
炭酸飲料が伸びている。2020年はコロナ禍で前年割れとなったが、翌21年にはコロナ前の水準に迫り、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。