
カニバリゼーション(cannibalization)とは、自社の商品が自社の他の商品を侵食してしまう「共食い」現象のことをいいます。カニバリゼーションには本来「人食い・共食い」という意味があります。
新商品の導入による既存商品の売上減少、売場でのフェース展開の行き過ぎによる自社商品の売上減少、新規チャネルによる既存チャネルの侵食などがあげられます。
既にカニバリゼーションが発生している場合には、商品ラインを見直し拡大を抑制する、商品の違いを顧客に認識させるといったことが必要になります。
新たに商品を導入する場合には、既存の商品とは異なるチャネルで展開する、異なるターゲットを狙うといったことが必要になります。
競合企業のカニバリゼーションを創出することで、自社の市場シェアを拡大させることも考えられます。
市場シェアの高いリーダー企業に対して、その企業の主力商品・事業と共食い現象を起こさせるような商品の発売・事業への参入を仕掛け、その商品カテゴリー拡大の可能性があるにも関わらずカニバリゼーションを危惧するリーダー企業に参入への早期判断を鈍らせることで、シェアを奪取していくという戦略です。
参照コンテンツ
- 戦略ケース スイーツ市場を取り込んで快進撃を続けるハーゲンダッツドルチェ(2007年)
- 戦略ケース ホームデポ 米国最強小売業のeリテイル戦略(2000年)
- 戦略ケース 日本マクドナルド株式会社 「外食マーケット5%奪取に向けたエリア戦略」(1999年)
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