半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2007.10)
シリーズ ワンランクアップ消費へのサクセス企業インタビュー
スイーツ市場を取り込んで快進撃を続ける
ハーゲンダッツドルチェ



構成
1.商品のレベルアップで活性化するアイス市場
2.ドルチェ成功の三つの鍵
(1)「ドルチェ」というコンセプト
(2)「至福の味わい」を伝えるコミュニケーション
(3)全社あげて取り組み、流通も巻き込む
3.今後の課題はカテゴリー確立


 2007年5月の発売以来、冷凍食品部門の新製品で8週連続の売上トップ(日経新製品POS)という快挙を達成、その後も快進撃を続ける「ハーゲンダッツドルチェ」。そのヒットの秘密を、ハーゲンダッツ ジャパン株式会社 専務取締役 リテール事業部統括兼マーケティング本部エグゼクティブマネージャーの小野真紀子氏にうかがった。

1.商品のレベルアップで活性化するアイス市場
── はじめに、現在のアイスクリーム市場をどのようにみていらっしゃるかお聞かせください。
アイスクリーム1Kl当たりの販売金額の推移
アイスクリームの価格帯と主な商品
小野氏 アイスクリーム市場はこのところずっと微減傾向にあったのですが、ここ数年、コンセプトが非常に明確でこだわりのある商品が発売されたこともあって、一昨年、去年と2年続けて前年を上回りました。私たちも活性化してきたと感じています。特に、200円以上のプレミアム価格帯と、150円から200円までの中間価格帯の商品がふえてきています。
 100円の価格帯では「ピノ」や「ジャイアントコーン」などの大型商品ももちろん堅調ですが、それに上乗せするような形でその上の価格帯の商品を各社が出していらっしゃる。具体的にはグリコさんの「和ごころ」は、リニューアルされたのが2005年ですが、ハーゲンダッツの「洋」というのに対しての「和」という方向で、極めてコンセプトもベネフィットも明確で、成功されておられます。
 最近では「和ごころ」以外にも、森永乳業さんの大人向けのバーというコンセプトの「パルム」などがプレミアム市場で根づいてきています。
 もちろん中間価格帯の商品の内容もかなりレベルアップしていまして、各社いろいろな努力をされています。「アイス市場」とひとくちに言いますが、規格として、乳脂肪の割合で「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」というグレードがあるんです。100円の価格帯の中心は「アイスミルク」、「ラクトアイス」で、ある意味軽くて食べやすい、商品が多かったのですが、各社リニューアルという形で、ここ最近ランクをひとつずつ上に上げて、中身も改善され、味もよくなってきています。
 その他の動きとしては、「ノベルティ」と呼ぶのですが、モナカとか、コーンとか、クレープだとか、アイスクリームといいながら、もうちょっとスナック的な、お菓子的な感覚の商品が伸びています。さらに、アイス市場の外をみてみますと、もう何年も前からスイーツのブームが続いていますよね。バリエーションが増えて、高品質の有名なパティシエさんのスイーツも簡単に手に入るようになっていますし、全般的にスイーツブーム、プレミアムブームなのかなと捉えています

 本コンテンツの全文は、メンバーシップサービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧にはメンバーシップサービス会員(有料)へのご登録が必要です。

メンバーシップサービス会員ご登録についてはこちらをご覧ください。
メンバーシップサービス会員の方は、下記をクリックして全文をご利用ください。



新着記事

2025.01.09

24年12月の「乗用車販売台数」は2ヶ月連続のマイナス

2025.01.08

企業活動分析 富士フイルムHDの24年3月期は増収増益、過去最高を更新

2024.12.27

24年11月の「ファーストフード売上高」は45ヶ月連続のプラスに

2024.12.27

24年11月の「ファミリーレストラン売上高」は33ヶ月連続プラス

2024.12.27

消費からみた景気指標 24年10月は4項目が改善

2024.12.26

提言論文 消費者が示すサービスブランドの価値実現率-価値伝達なしの生存はない

2024.12.25

24年11月の「全国百貨店売上高」はふたたびプラスに インバウンドや冬物衣料が好調

2024.12.25

24年11月の「チェーンストア売上高」は既存店で2ヶ月ぶりのプラスに

2024.12.24

24年11月の「コンビニエンスストア売上高」は12ヶ月連続のプラスに

2024.12.23

MNEXT 価値と欲望の充当関係とは何か-市民社会の基本原理

2024.12.23

企業活動分析 BYDの23年12月期はEV・PHV好調で大幅な増収増益を達成

2024.12.20

消費者調査データ No.418 サブスクリプションサービス 広く利用される「プライムビデオ」、音楽サブスクには固定ファンも

2024.12.19

24年10月の「商業動態統計調査」は7ヶ月連続のプラス

2024.12.19

24年10月の「広告売上高」は、6ヶ月連続のプラス

2024.12.19

24年10月の「旅行業者取扱高」は19年比で83%に

2024.12.18

提言論文 「価値スタイル」で選ばれるブランド・チャネル・メディア

2024.12.18

24年11月の「景気の先行き判断」は3ヶ月連続の50ポイント割れに

2024.12.18

24年11月の「景気の現状判断」は9ヶ月連続で50ポイント割れに

週間アクセスランキング

1位 2024.12.23

MNEXT 価値と欲望の充当関係とは何か-市民社会の基本原理

2位 2024.06.21

消費者調査データ ビール系飲料(2024年6月版) 首位「スーパードライ」、キリンの新ビール「晴れ風」にも注目

3位 2024.12.26

提言論文 消費者が示すサービスブランドの価値実現率-価値伝達なしの生存はない

4位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

5位 2024.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2024年5月版)首位は「モンエナ」、2位争いは三つ巴、再購入意向上位にPBがランクイン

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area