三菱重工業の2019年3月期の連結決算は売上高4兆783億円(前期比0.2%減)、事業利益1,867億円(同220.7%増)、当期純利益1,826億円(同365.5%増)となった。当年度も引き続き「2018年度事業計画」に基づいた施策を推進してきた。その成果として、流動資産圧縮などの経営効率化によりキャッシュフローが増大、特に、フリーキャッシュフローは過去最高の2,430億円となり、有利子負債も過去最低の水準となった。売上収益は、パワー部門とインダストリー&社会基盤部門が増加したものの、航空・防衛・宇宙部門等で減少したことにより、前年度並みとなった。事業利益に関しては、全ての部門で増加したことに加え、固定資産売却益を計上したこと等により、2018年度比で約220%の増加となった。今後は不透明な市場環境に対応するため、固定資産の再活用と流動化を進めることが課題である。来期以降も引き続き積極的な資金配分による成長戦略の推進とグローバル・グループ経営体制の整備、三菱日立パワーシステムズの構造転換、MRJ事業の推進に向けて施策を展開・加速していき、 Triple One Proportion(売上収益:総資産:時価総額=1:1:1の状態をあるべき姿と考えるもの)による安定的な経営を目指す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 自動車メーカーの生き残り戦略―移動システム産業で成功するためには(2018年)
- 戦略ケース トヨタ自動車vs. 日産自動車
世界のトヨタ、V字復活の日産。グローバル再編に向けた持続成長の鍵は何か(2003年)
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