パナソニックの2019年3月期の連結決算は、売上高8兆27億円(前年比0.3%増)、営業利益4,115億円(同8.1%増)であった。売上高は前年並みであったものの、営業利益は車載・インダストリアル・家電の収益悪化や事業構造改革費用を計上した一方で、年金制度の一部見直しや資産売却等の一時益により増益となった。セグメント別には、アプライアンスはAVCを中心に販売が苦戦し、中国でのデバイス需要も落ち込んだことで減収。エコソリューションズは海外で配線器具等が堅調に推移、パナソニックホームズの伸長や新規連結により増収。コネクティッドソリューションズはプロセスオートメーション等が好調に推移し増収。オートモーティブ&インダストリアルシステムズはオートモーティブ、エナジーが伸長し増収。営業利益はすべてのセグメントで減益となった。新中期戦略の初年度である2019年度は、事業ポートフォリオ改革を実行する年と位置づけ、車載角形電池事業・街づくり事業ではパートナー企業との共創を通じた事業の競争力強化を目指し、ソーラー事業の構造改革をはじめ家電・半導体事業等の低収益・赤字事業では抜本的対策を講じて収益改善につなげる。中期3年間では、こうしたポートフォリオマネジメントを推進、加速することで、低収益から脱却し、利益を成長軌道に戻す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 自動車メーカーの生き残り戦略 ―移動システム産業で成功するためには(2018年)
- 戦略ケース 地域家電専門店のやっとの復活 - 松下電器のSPS戦略(2008年)
- 戦略ケース 「任天堂」×「ソニー(SCE)」 「性能よりソフト」読み誤ったPS3 (2007年)
- 戦略ケース 松下のSDカード・プラットフォーム戦略(2004年)
- JMRからの提案 消費者期待を越えるものづくり(2004年)
- JMRからの提案 情報家電企業の新しい差別化優位戦略(2003年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

消費者調査データ カップめん(2025年4月版)別次元の強さ「カップヌードル」、2位争いは和風麺
調査結果をみると、「カップヌードル」が、ほぼ全員に認知があり、4分の3に購入経験があり、半数弱が3ヶ月以内に購入、と圧倒的な強さをみせるなど、ロングセラーブランドへの上位集中が鮮明な結果となった。背景には、昨今の値上げ続きで強まる消費者の節約志向があると考えられる。「失敗したくない」という意識が安心感のあるブランドに向かっているのだ。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター チョコレートの今後購入意向は80%以上! 意外にも男性20~30代と管理職が市場を牽引
チョコレート商品の値上げが続くなか、成分や機能を訴求したチョコレートが伸びている。今回はどのような人がどんな理由でチョコレートを食べているのか調査した。

成長市場を探せ キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。 キャッシュレス市場の雄、クレジットカードは3年連続過去最高更新(2025年)
キャッシュレス決済のなかでも圧倒的なボリュームを誇るクレジットカード決済は、2024年、3年連続の2桁成長で過去最高を連続更新するとともに、初の100兆円台にのせた。ネットショッピングの浸透も拡大に拍車をかけている。



