ユニ・チャームの2020年12月期の連結決算は、売上高7,275億円(前年同期比1.9%増)、コア営業利益1,147億円(同27.8%増)と増収増益となった。売上高は4期連続で過去最高を更新、コア営業利益は初の1,000億円を突破した。国内の業績は、COVID-19の影響でベビーケア、フェミニンケア関連商品の市場回復に弱さはあるが、マスクなどの衛生関連商品とペットケア関連商品の需要拡大で増収(同6.8%増)増益(同32.6%増)。海外については、アジアはインドやインドネシア、タイなどの一部地域でロックダウン影響とインド工場火災による供給課題で減収(実質増収)となったが、中国・フェミニンケア関連商品の好調維持や、アジア・ウェルネスケア関連商品で2桁成長。北米ペットケア関連商品、中東などが業績を牽引し、海外業績は1.2%減収、22.9%増益、為替変動を除くと1.8%増収、25.4%増益となった。2020年10月には中長期ESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」を策定、2030年のありたい姿として「共生社会」(世界中の人々が平等で不自由なく、その人らしさを尊重し、やさしさで包み支え合う、心つながる豊かな社会)の実現を発表した。2021年度からはその実現に向けて、第11次中期経営計画(2021年~2023年)がスタート、初年度の2021年度は、SDGsに貢献することを「purpose」とし持続的成長に向けた投資を継続。DXを活用し、ニューノーマルにマッチした商品や、販売、生産、研究開発などの変革を推進し、売上高7,700億円 、コア営業利益1,190億円を見込む。
参照コンテンツ
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
- 戦略ケース 大衆薬のネット販売本格化で始まるメーカー・小売の業界再編 (2013年)
- 戦略ケース 「花王」 × 「P&G」 取引条件透明化で値下げ圧力克服 (2007年)
- 消費者調査データ 入浴剤(2021年3月版) コロナ下で伸びる花王「バブ」
- 消費者調査データ 衣料用洗剤(2020年11月版) 「アタックZERO」、全項目でトップに
- 消費者調査データ シャンプー(2020年11月版) 「ラックス」「パンテーン」「メリット」、盤石の定番ブランドを追うのは?
- 消費者調査データ ハンドソープ(2020年9月版) 「キレイキレイ」「ビオレu」が上位独占
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

5G(第5世代移動通信システム)
5Gとは「第5世代移動通信システム(5th Generation)」のことで、通信規格の名称。現在の「4G」に続く最新の規格で、日本では2020年3月から商用化が開始された。4K/8Kの高精細映像などの大容量コンテンツの伝送や、自動運転や遠隔ロボットへの活用、IoTの普及などが期待されている。

テイクアウト、デリバリーで伸びる洋風ファーストフード
コロナ禍で外食全体が苦戦するなか、ハンバーガーチェーンなどの洋風ファーストフード業態は、コロナ前の2019年と比較しても116.2%と伸長している。原動力となったのは、感染症対策がしやすく、テレワークなど働き方・ライフスタイルの変化に伴うテイクアウトやデリバリーの拡大だ。原材料の値上がりや、健康意識、環境配慮意識の高まりなどの不安要素はあるものの、今後も成長が期待される業態だ。

広まるネットショッピング 特定層に留まるSNS購買とフリマアプリ
コロナ禍でオンラインショッピングの利用が増えている。利用チャネルもアマゾンや楽天だけにとどまらず、多様な買い方がされている。今回は、その中でもSNSを通じた購買やフリマアプリの利用に焦点を当て、今後の利用拡大の可能性を探ってみた。



