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公開日:2002年12月16日

営業現場の科学
第24回 目標設定は何を意味しているか?
-三つの販売計画
営業戦略チーム

 「どうやれば売れるのか?」 この問いは、営業を職務とする者にとって共通する恒常的なテーマである。そして設定された目標達成のために我々は様々な活動を展開する。目標達成のためのノウハウは諸々あるが、そのノウハウを「知っていること」と「実践できること」は異なる。さらに、設定目標が何を狙ったものであるかを正しく理解しないと非常に危険だ。目標によって実践すべき営業活動や必要となる営業スキルが異なるからである。年間販売目標を四半期、月間と季節変動を勘案しながら割り戻しただけの数値目標だけを追いかけることは、「森を見て木を見ず」に陥り森の中で迷子になりかねない。

 あなたの販売計画、目標設定はどのように行われているだろうか。ここでは、販売計画の基本となる三つの方法を概観してみよう。

(1)過去実績からの販売計画

 この方法は、これまでの販売実績をベースに、今年度の施策展開による上乗せ分を予測して販売計画を立案する方法である。無理矢理に数式化すると、つぎのようになる。

販売目標=販売予測 + 今年度の企業努力(または、営業努力)

 例えば、全社の目標が対前年比○○%アップといった形で提示される場合、そのアップさせる分を、どのような方策で実現するのか、しなくてはいけないのかを検討する際にはこうした数式での分解が役に立つ。

(2)需要予測ベースの販売計画

 これは、市場の需要予測を行い、この予測値に目標占有率(シェア)を掛けて算出する販売計画の方法である。

販売目標=需要予測(金額または数量)×目標市場占有率(%)

 先の過去実績+企業努力分、といった質的な変数での販売計画に対し、この方法では、市場条件とその中でのシェアという変数から目標を組み立てられている。競合各社のシェア情報をこれと突き合わせると、自社の市場でのポジションや攻略すべき競合企業を特定化することができる。販売目標を達成するためには、競合をどのように攻略すればよいか、という営業作戦を検討する際には、こうした分解が必要になる。

(3)利益目標からの販売計画

 最後は、利益目標を基点とした販売計画の立案である。様々な市場が成熟を迎え右肩上がりの成長が期待できない中、売上より利益が目標となるケースも増えている。この際の検討には、例えば、次のような分解が求められる。

販売目標=(目標利益+必要経費)÷売上総利益率

販売目標=(目標利益+必要固定費)÷限界利益

 こうした利益管理からの目標設定では、経費を掛けずに売上を上げる方策の検討が求められる。短期の売上達成を狙い押し込みをするために、営業費を使うというスタイルが改められなくてはならないことになる。

 このように、同じ目標でもその分解の仕方により結びつくアクションには違いが出てくる。設定されている目標を再点検し、自身のアクション計画との整合性をチェックしてみてはどうか。



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