キユーピーは5月22日、2008年11月期の中間業績予想を下方修正した。連結決算で、営業利益を1月時点の予想より7億円減少(72億円→65億円)、経常利益も同じく7億円減少(70億円→63億円)、純利益は3.5億円減少(33億円→29.5億円)とそれぞれ10%程度の下方修正となった。一方で、売上高は、9億円増加(2,326億円→2,335億円)となる見通しであるため、利益率が低下することになる。
同社ではその理由を、「原資材価格の高騰」「物流事業の収益低迷」としている。食用油が直近1年間で1.4倍に高騰、配送サービス事業も原油高に伴うガソリン価格も高騰するなど「二重の油高」が収益を圧迫していることがうかがえる。
こうした情勢からキユーピーは翌23日、マヨネーズなどの主力商品を8月1日出荷分から値上げすると発表した。値上げ率はマヨネーズが家庭用で約6~12%(業務用約7~14%)、マヨネーズタイプが約6%(同約5%)、ドレッシングが約7~10%(同約7~14%)。この値上げによって、家庭用500グラムの店頭想定価格は350円から386円になるとしている。同社は既に07年6月に17年ぶりとなるマヨネーズ値上げを実施しており、店頭想定価格は319円から350円へ、約10%の値上げであった。今回分を含めると家庭用500グラムの価格はこの1年2ヶ月の間で67円、率にして約2割も上昇する計算になる。
特集:2022年、値上げをどう乗り切るか
特集1.値上げの価格戦略
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- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
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- 戦略ケース 値上げの現場 花王―戦略的値上げで収益性向上なるか(2022年)
- 戦略ケース 利益率低下により再値上げに踏み切ったキユーピー(2008年)
- 戦略ケース 値上げか値下げか-消費低迷下の価格戦略(2008年)
- マーケティングFAQ 「需要の価格弾力性」とは
特集2.値上げが企業の収益に与えるインパクトを分析
特集3.消費者は値上げをどう受け止めたのか?
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 2019春の食品値上げラッシュ!値上げ方法で明暗(2019年)
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- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 食品の値上げと安全性(2008年)
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