NECの2021年3月期の連結決算は、売上高2兆9,940億円(前年同期比3.3%減)、営業利益は1,538億円(同20.5%増)と減収増益であった。ネットワークサービス事業および社会基盤事業が増収したものの、社会公共事業やエンタープライズ事業、グローバル事業などの減収により、全体でも減収となった。収益面については、不採算プロジェクトの抑制による収益性の改善や、費用の効率化による販売費及び一般管理費の改善に加え、土地売却益および子会社株式売却益の計上によるその他の損益改善によって増収となった。新型コロナウイルス感染症の影響下の厳しい状況ながら、「2020中期経営計画」に基づき「収益構造の改革」「成長の実現」「実行力の改革」に取り組んで様々な変革を行った結果、営業利益率6%を達成した。2021年度からは、Purpose・戦略・文化の一体的な取り組みを経営方針として掲げる「2025中期経営計画」がスタート。強みの技術を顧客価値に転換し、日本を含むグローバルでの事業フォーカスと国内IT事業のトランスフォーメーションで成長を実現し、サステナビリティ経営の基盤強化等を目指す。
企業活動分析レポートのダウンロードには有料の会員登録が必要です。
レポートでは企業の戦略や活動を当社独自のフレームに沿って時系列で整理しています。競合比較や業界分析などに幅広くご活用いただけます。
分析レポートのダウンロード
- バックナンバー

企業活動分析に関する基調論文
参照コンテンツ
- 戦略ケース 「店頭集客キャンペーン「バザールでござーる」(1993年)
- 戦略ケース NECのマルチメディア戦略 (1995年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

人種のるつぼ「川口市」 "本当に住みやすい街"は流通戦略の新たなモデルケース
テレワークの定着で職住分離が進み、生活者のライフスタイルが変化。それに伴い、人気のエリアも変わってきている。なかでも注目の街が、東京都北区に隣接する埼玉県川口市だ。川口市は、2021年度の税収が当初見込みより34億円上回る943億円になることを発表。コロナ禍で税収が落ち込む自治体が多いなか、バブル期以来の増額補正となった。買い物面では、都市型店舗と郊外型店舗が同居する"買住近接"エリアだ。居住者も多様で、ファミリーからシニア、日本人と外国人など、様々なライフスタイルが共存。多様性の街「川口市」には、今後の流通戦略のヒントを見出すことができる。

5G(第5世代移動通信システム)
5Gとは「第5世代移動通信システム(5th Generation)」のことで、通信規格の名称。現在の「4G」に続く最新の規格で、日本では2020年3月から商用化が開始された。4K/8Kの高精細映像などの大容量コンテンツの伝送や、自動運転や遠隔ロボットへの活用、IoTの普及などが期待されている。

テイクアウト、デリバリーで伸びる洋風ファーストフード
コロナ禍で外食全体が苦戦するなか、ハンバーガーチェーンなどの洋風ファーストフード業態は、コロナ前の2019年と比較しても116.2%と伸長している。原動力となったのは、感染症対策がしやすく、テレワークなど働き方・ライフスタイルの変化に伴うテイクアウトやデリバリーの拡大だ。原材料の値上がりや、健康意識、環境配慮意識の高まりなどの不安要素はあるものの、今後も成長が期待される業態だ。



