シンギュラリティー(singularity)とは特異点、もしくは技術的特異点を意味する用語であり、レイ・カーツワイル氏によって提唱されたことで一躍注目を集めることになった概念です。氏の著書「The Singularity Is Near」(2005)によると、シンギュラリティーとは、科学の進歩により、コンピューターの人工知能の処理能力が人間の能力を超えることにより、これまで人間が想像しえなかった技術進化が始まる時点を指します。
これは、人工知能の処理速度が人間の知能を超えるタイミングではなく、人工知能が持つディープラーニングと呼ばれる学習能力によって、自己再生産による加速度的能力向上が起きたことの結果として技術革新が生じる時点のことです。あくまでシンギュラリティーが指す進化の対象は人間であり、テクノロジーの進歩を取り入れることにより、人類の進化曲線が無限大に達する時点をそう呼びます。
レイ・カーツワイル氏は、人工知能の処理能力が人間の能力を超えるタイミングは2029年頃に訪れると予想しており、2045年にはこのシンギュラリティーを迎えるための準備は十分に整うであろうと予測されています。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 導入進むロボアドバイザー―フィンテックは貯蓄を投資に誘導できるか(2017年)
- マーケティングに生かすデータサイエンス入門
- マーケティング用語集 人工知能(AI)
- マーケティング用語集 ディープラーニング
- FAQでわかるマーケティング実務と戦略経営入門
- マーケティングFAQ
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