セールス、マーケティング、サービスなど、顧客に影響を与える部門業務すべてをシームレスに統合し、顧客満足度と自社の利益を最大化しようというビジネスモデル構築の考え方のことです。
具体的には、店舗、直接営業、代理店、電話、インターネットなど様々な販売チャネルを通じた顧客のコンタクト(接触)や取引の履歴情報を一元管理し、個々の顧客に最適な対応を実施することにより、顧客と密接なリレーションシップを構築し、「顧客にとっての」価値創造、収益性の高い顧客の定着、企業の収益性向上を図ります。
最近、顧客対応のレベルを大きく高めて成功する企業が出現しています。例えば、問い合わせを受け付けるコールセンターに1度電話して質問なり要求を説明すれば、その後は誰が電話口に出ても状況をすべて把握していてくれたり、コールセンターで受けた内容を直接の営業担当者が機敏に引き継いで対応してくれる、といった具合です。
さらには、顧客の個別ニーズにタイムリーに合致するような商品を上手に薦めたり、取引状況に応じて顧客の希望に沿うようなインセンティブ(割引など)を設ける例もあります。
このようなことを可能にするには、企業の各部門に散在している顧客データベースを一元化し、ある顧客に関する全チャネルを通じた接触履歴と取引履歴を常に管理することが必要です。このようなデータベースをもとに、個々の顧客のニーズや特性に即した対応を実施すれば顧客満足度が高まり、優良顧客の数が増え、企業の収益性が向上するわけです。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
消費者調査データ コーヒー飲料(2024年3月版)独走「BOSS」、「ジョージア」との差を広げる
プラスが続くコーヒー飲料の市場についての調査結果をみると、23年調査に引き続き「BOSS」が全項目で首位を獲得、さらに2位の「ジョージア」とは、3ヶ月内購入で差を広げた。「BOSS」はエクステンションの「BOSS CRAFT」も高評価で、リーディングブランドとしての存在感を示している。
成長市場を探せ 3年連続で過去最高更新、拡大する麦茶飲料(2024年)
健康志向などを追い風に堅調な動きを続ける茶飲料市場のなかで、特に伸びている領域がある。3年連続で過去最高を更新した麦茶飲料だ。背景にあるのは、気候温暖化による毎年のような猛暑と、熱中症対策意識の高まりだ。
消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い
22年度、過去最高を更新した即席めん市場。その多くを占めるカップめんについての調査結果をみると、「カップヌードル」が絶対的な強さを示し、それを「赤いきつね/緑のたぬき」「日清のどん兵衛」が追う展開となった。一方で、節約志向を背景に、コストパフォーマンスに優れるPBの再購入意向も高い。