企業が自社の業務を専門の会社に外部委託すること。社内資源をコアビジネスに集中すべきであるという考え方に基づいて、80年代にアメリカで採用されるようになった手法で、日本で90年代に入ってから採用する企業が目立つようになっています。当初は情報システム(IT)部門の委託が中心でしたが、その後経理、総務、人事など間接部門全般へ、そして最近では開発業務やマネジメント業務の一部を外部委託するというケースもみられるようになっています。
アウトソーシングの活用は、企業を「開放型」のネットワーク組織に変え、コスト削減、国際競争力のある体質に改善する効果がありますが、半面、急激な導入が社員のモラル低下を招いたり、不適当な外部機関の選定が却ってコスト増をもたらしたりする恐れもあります。
アウトソーシングの内容は、総務部門では備品管理、法律・訴訟業務、人事部門は教育・研修、福利厚生、経理部門は給与計算、伝票整理などが中心です。また、発注先も、企業本体から分離、独立した外部機関に委託するケースも目立ち、この場合発注側企業の中高年対策や余剰人員対策をかねる場合もあります。
- 日本IBM
1993年に日本IBM本社から分離したアワーズに、人事関連業務を委託している。内容は教育研修、人事制度、人事情報システム、社員の意識調査、給与計算業務など。 - コダック
アメリカのコダック社は、1989年からすべての情報システム機能をアウトソーシングを活用するかたちで処理している。
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