実務家を中心に使われている言葉で教科書にはでてきません。中間財とは、具体的には住宅設備や部材などで、システムキッチンや洗面化粧台、床材などがその典型です。
製品そのものは、生産財と違って完成品ですが、その採用決定権が最終ユーザーになく、中間関与者にあるものといえます。つまり、設計事務所や大工・工務店によって、選択・決定されることが多い製品です。
もちろん、住宅需要の成熟で新築、建て替えを問わず、最終ユーザー(施主)の決定権が増大しており、両側のアプローチが必要となっています。
中間財を採用決定するのが中間者です。中間者には基本的にふたつがあります。ひとつは、流通を担う卸店であり、販売店や工事業者です。ふたつ目の関与者は、流通の外にいて、影響を及ぼす専門家、キーマンです。例えば建材であれば、設計事務所、医薬品なら医者、店舗機器なら、店舗デザイナーなどがこれにあたります。
中間財の販売のポイントは、以下の三つが重要になります。
- 流通チャネル内の中間者の組織化
有力な流通チャネル内の中間者を組織化し、継続的なアプローチを実施すること。
また、有力な中間者を育成するための仕組みをもち、さらに中間者と「共働」の関係をつくること。 - キーマンとの関係づくり
キーマンは直接の決定者であり、影響者でもあります。関係づくりの決め手はありませんが、情報提供が重要な要因となります。 - 最終ユーザー
あらゆる中間財でユーザーへ決定権が移行しています。ユーザーに直接コミュニケーションをしていく装置やメディアが益々重要になります。
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