川崎重工業の2017年3月期の連結決算は売上高1兆5,188億円(前年同期比1.4%減)、営業利益459億円(同52.1%減)と、減収減益となった。売上については、円高の影響や前期の建設機械の譲渡による減収があったものの、プラント・環境や精密機械の増収等で補い、全体としては前期並みとなった。営業利益については、円高の影響や船舶海洋事業・航空宇宙事業の悪化等により減益となった。特に、船舶海洋事業については、厳しい事業環境に加えて、この2年間で多額の損失を計上していることから、事業構造の抜本的な見直しを目的とした構造改革会議を設置することとなった。一方で、「民間航空機・ジェットエンジン」「エネルギー」「海外向け鉄道車両」「ロボット」は今後グループの成長を牽引する事業として期待されている。2017年度は、2016年に策定した「中計2016」の2年目となる。「Kawasaki-ROIC経営」のさらなる推進、中長期的な成長に向けた投資、事業構造の変革という三つの基本方針に取り組み、売上高1兆5,500億円、営業利益580億円を見込んでいる。
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