クックパッドの2021年12月期の連結決算は、売上収益100億円(前年同期比9.8%減)、営業損失26億円(前年は2億円の営業利益)となった。売上収益の減少は国内レシピサービス会員売上及び国内レシピサービス広告売上が減少したことによる。2021年3月下旬より各通信キャリアが提供を開始した低価格プランに移行したユーザーが、キャリアによる月額課金決済を継続できない状況となり、自動退会となったことでプレミアム会員数が183.2万人(前期末は200.8万人)と減少、国内レシピサービス会員売上は69億円(前期比5.2%減)となった。国内レシピサービス広告売上は、主に「クックパッド」に掲載するバナー広告の売上が減少したこと、ネットワーク広告が販売数、単価共に下落したこと等により、21億円(前期比26.2%減)となった。一方、営業損益については、国内の新規事業に積極的な投資を行っていること、及び為替の変動により海外の費用が増加したこと等により、初の営業損失となった。現在、日本を含む世界中の人々に向けて「毎日の料理を楽しみにする」サービスを提供するべく、2017年から10年間を大きな成長のための事業基盤創りに再度注力する「投資フェーズと位置づけ、事業拡大のための投資を行っている。2022年度についても、引き続き新規事業への投資を先行させ、料理を中心としたさまざまな新規事業の展開を目指す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース 顧客接点のリ・デザイン2.チャネル接点のリ・デザイン(2014年)
- 「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 第48号 スマートフォン浸透により変化するレシピ検索
- MNEXT 眼のつけどころ ePOPで成熟ブランドのリブランディング― 2022年春の提案(2022年)
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 高収益な市場プラットフォーム事業をどう創出するか?-MSP事業創出作法(2018年)
- MNEXT 眼のつけどころ コロナ禍の訪問営業は時代遅れなのか?―「会うのが、いちばん。」(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
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