サムスン電子の2017年12月期決算は、売上高239.6兆ウォン(前年同期比18.7%増)、営業利益53.7兆ウォン(同84.0%増)、純利益42.2兆ウォン(同86.0%増)と増収増益、営業利益は過去最高を記録した。半導体事業では、サーバーおよびモバイルストレージ用の高性能メモリ製品の受注が好調であったことから成長。ディスプレイパネル事業では、プレミアム・スマートフォン向けのOLEDパネル出荷が増加したが、秋冬にかけて鈍化し、売上高やASPが低下したために収益性は低下した。IT&モバイル通信事業では、スマートフォンのローエンドモデルのラインナップ最適化により出荷台数は低下したものの、Galaxy Note8などの主要製品の出荷数は前期から増加した。ネットワーク事業では、顧客のLTE投資が上半期に集中したため、下期には低迷した。コンシューマーエレクトロ二クス事業では、超大型およびQLEDモデルを含むプレミアム製品の売上が増加したことから、テレビの収益は増加した。また、家庭電化製品については、北米および欧州のハイエンド洗濯機およびオーブンの需要が増加した。2018年度も半導体の好況が持続、スマートフォン(スマホ)や家電などの収益改善も寄与し、業績は好調に推移する見込みだが、それ以降に向けては、ハーマン買収を最後に競争力の確保に向けたM&Aが事実上途切れていることなど、不安要素も大きい。
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 成長するコーヒー市場 6つの形態が店頭に共存するワケとは?
コーヒーの国内消費量は、2022年に4年ぶりの増加に転じた。最近では大手コンビニエンスストアがコーヒーのサブスクサービスを実験的に導入する動きがみられる。今回はコンビニを中心にコーヒーがどのように買われているのか調査をおこなった。

消費者調査データ No.397 シャンプー(2023年12月版) 「パンテーン」と「ラックス」、僅差の競り合い
コロナ禍によるインバウンド需要喪失からゆっくり立ち直りつつあるシャンプー市場。調査結果は「パンテーン」が複数項目で首位を獲得したが、2位の「ラックス」との差はごくわずかで競り合いが続いている。国内メーカーでは、独立系の専業メーカーが独自のコンセプトで高いリピート意向を獲得している。

成長市場を探せ 「巣ごもり」後も割安感で堅調な家庭用冷凍食品(2023年)
2022年の家庭用冷凍食品の生産量は、前年比100.8%となる80万5,000トンで、8年連続拡大、過去最高を更新。22年からの食品全般の値上げのなかで、簡便化志向や節約志向から利用が継続されているとみられている。



