富士フイルムHDの2021年3月期連結決算は、売上高が2兆1,925億円(前年同期比5.3%減)、営業利益は1,655億円(同11.3%減)となった。減収減益ながら、富士ゼロックスの完全子会社化による非支配持分帰属損益の改善や投資有価証券の売却益・評価益などの寄与により、株主帰属当期純利益は過去最高の1,812億円を達成した。セグメント別では、「イメージングソリューション部門」はカラーペーパー等の販売の減少や、COVID-19の影響による店舗の休業や外出規制により売上高2,852億円(同14.2%減)、営業利益156億円(同37.8%減)となった。「ヘルスケア&マテリアルズソリューション部門」ではバイオCDMO事業、医薬品事業、電子材料事業等で売上を伸ばしたことにより売上高1兆526億円(同2.8%増)、営業利益1,075億円(同16.3%増)となった。「ドキュメントソリューション部門」は、COVID-19の影響や為替の円高影響等により売上高8,547億円(同10.8%減)、営業利益733億円(同30.2%減)となった。2021年度からは「VISION2023」がスタート、事業セグメントを「ヘルスケア」「マテリアルズ」「ビジネスイノベーション」「イメージング」の四つに再編、新経営体制下で、ヘルスケア・高機能材料の成長加速と、持続的な成長を可能にする更に強靭な事業基盤の構築を目指す
参照コンテンツ
- 戦略ケース 急成長する富士フイルムの化粧品「アスタリフト」 (2013年)
- 戦略ケース フロッピーディスクの新しい販売チャネルの開拓(1993年)
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
成長市場を探せ 「巣ごもり」後も割安感で堅調な家庭用冷凍食品(2023年)
2022年の家庭用冷凍食品の生産量は、前年比100.8%となる80万5,000トンで、8年連続拡大、過去最高を更新。22年からの食品全般の値上げのなかで、簡便化志向や節約志向から利用が継続されているとみられている。
消費者調査データ レトルトカレー(2023年11月版) 首位は咖喱屋カレー、リピートされる調理対応カレー
コロナ禍以降、家族の食卓への浸透が一層進んだレトルトカレー。調査結果では、咖喱屋カレーがトップを堅持する一方、再購入意向では調理対応カレーやコスパに優れるPBが上位に。家族食としての定着を裏付ける結果となった。
「食と生活」のマンスリーニュースレター 食卓に浸透する市販の惣菜 4割弱が週1回以上惣菜を購入
流通にとって重要性を増しているといわれる「惣菜」について調査を行った。週1回以上惣菜を購入する人や4割弱、今後の購入意向のある人は7割にのぼり、とくに上の年代で意向が高い。さらに、惣菜の購入はチャネルの利用意向にも影響を与えているという結果がみられた。