第一三共の2018年3月期の連結決算は、売上収益9,602億円(前年同期比0.5%増)、営業利益763億円(同14.2%減)と増収減益となった。主力の国内医療事業では、オルメデックの減収やジェネリック医薬品の処方拡大による長期収載品の減収影響があったものの、リクシアナ、イナビル、プラリア、ネキシウム、エフィエント、テネリア、メマリー、ランマーク等の主力品の伸長、及び新発売したオーソライズド・ジェネリック製品の寄与等により、売上収益は6.6%増収の5,400億円となった。国内ヘルスケア事業の売上収益は、第一三共ヘルスケア株式会社が取り扱うミノンシリーズ等の伸長により9.3%増収の729億円となった。また北米事業の売上収益は21.8%減収の1,802億円、欧州事業は12.0%増収の794億円であった。2016年3月には第4期中期経営計画(2016~2020年度)を策定し、2025年ビジョンとして「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を目指す。その礎として、2018年度は抗体薬物複合体フランチャイズ、急性骨髄性白血病フランチャイズ及びブレークスルー・サイエンスを三つの柱として設定し、戦略的な研究開発活動を推進する。
参照コンテンツ
- 戦略ケース エナジードリンク市場 第二幕(2014年)
- 戦略ケース 大衆薬のネット販売本格化で始まるメーカー・小売の業界再編(2013年)
- 戦略ケース 改正薬事法で変わるドラッグストアの競争軸(2008年)(2013年)
- 戦略ケース 大衆薬販売へ向けて加速するファミリーマートとセブン-イレブン(2008年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事
成長市場を探せ V字回復で2年連続過去最高更新の炭酸飲料(2024年)
炭酸飲料が伸びている。2020年はコロナ禍で前年割れとなったが、翌21年にはコロナ前の水準に迫り、22年、23年と2年連続で過去最高を更新した。
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 「紅麹サプリ問題」認知率は86%! 消費者の健康食品選びに変化
コロナが明けて需要が戻った健康食品市場だったが、2024年3月に「紅麹サプリ問題」が起こった。そこで、健康食品の利用と、「紅麹サプリ問題」を受けて消費者の行動がどう変化したかを調査した。
消費者調査データ 茶飲料(2024年9月版) 抜群の強さ「お~いお茶」、大手3ブランドが熾烈な2位争い
2年連続のプラスとなった茶飲料市場の調査結果をみると、トップブランドの「お~いお茶」が全項目で首位、大手飲料メーカーの緑茶ブランド3点が熾烈な2位争いを繰り広げている。一方、再購入意向のランキングでは、麦茶ブランドが上位に入った。