エーザイの2018年3月期の連結決算は、売上収益6,001億円(前年同期比11.3%増)、営業利益772億円(同30.7%増)で、増収増益となった。抗がん剤「ハラヴェン」「レンビマ」、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体「ヒュミラ」および抗てんかん剤「フィコンパ」の売上が拡大したことに加え、米国メルク社との戦略的提携による契約一時金等の受領により収益が底上げされた。またβサイト切断酵素阻害剤「E2609」などアルツハイマー病領域およびがん領域の開発テーマへの積極投資を行ったが、増収による売上総利益の増加がこれを上回り、大幅な増益となった。セグメント別には、中国、EMEAおよびアジア・ラテンアメリカ医療品事業がそれぞれ二桁成長を果たし、グローバルブランド4品目の合計売上も前年比25.4%増の915.4億円と伸長した。2016年4月に新たな中期経営計画「EWAY2025」を設定し、「認知症関連・神経変性疾患(ニューロロジー)」と「がん(オンコロジー)」の2領域を戦略的重要領域と定め、13品のフラッグシップドラッグの開発に注力すべく ビジネスグループを新設し、集中的に研究開発費を投入した。さらに医療の提供体制における機能分化・連携や在宅医療の充実等の動きに対応するため、地域医療にフォーカスした事業体制へ転換を進める。2025年に向けて、予防、治癒、ケアと安心・安全を届ける地域医療というふたつのhhcニーズを充足する「MEDICO SOCIETAL INNOVATOR」を目指してグループ一体型経営を推進する。
参照コンテンツ
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- 戦略ケース 大衆薬のネット販売本格化で始まるメーカー・小売の業界再編(2013年)
- 戦略ケース 改正薬事法で変わるドラッグストアの競争軸(2008年)(2013年)
- 戦略ケース 大衆薬販売へ向けて加速するファミリーマートとセブン-イレブン(2008年)
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