半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2008.06)
No.74 コーヒーチェーン(2008年版)
スターバックス vs. ドトール 2強の寡占対決の構造が鮮明に
 詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(LZH形式・有料会員サービス)
 都市部を中心に展開しているコーヒーチェーンは、主要ターミナル駅やオフィス街において、コンビニエンスストア並の出店ラッシュとなっており、オーバーストア状況にあるといえる。
 今回は、コーヒーチェーン15店について、当社のインターネットモニターに行った調査結果を、ランキング形式でお届けします。

 今回の調査結果では、「スターバックス」と「ドトールコーヒー(以下ドトール)」が利用状況や利用意向で他のチェーンを大きく引き離しており、2強による寡占対決の構造がより明らかになった。

 まず、コーヒーチェーンの浸透状況をみてみる。
 「知っている(認知)」では、スターバックスとドトールが共に9割を超えているが、「利用したことがある(利用経験)」「3ヶ月以内に利用した」では、スターバックスがドトールに10ポイント以上差をつけている。そして、「最も利用している」では、スターバックス41%に対し、ドトール22%と約倍近い差に広がる。いずれの項目でも、3位以下を大きく引き離しており、「2強対決」という構造が確認できる。しかし、その「2強」についてみると、顧客の支持においてスターバックスが優位に立っている状況がうかがえる。

 次に、今後の利用意向や満足度についてみてみる。
 「今後(も)利用したいコーヒーチェーン」では、スターバックス64%、ドトール49%と2強が突出する形となっている。また、利用者のロイヤリティを測るために「利用したことのある人ベースの今後の利用意向」をみてみる。ここでは、スターバックスが73%、ドトールが64%となっているが、セガフレード・ザネッティ57%、サンマルクカフェ56%、タリーズコーヒー51%でも利用者の半数以上の継続利用意向を獲得している。またカフェベローチェ、エクセルシオール・カフェ、プロント、カフェ・ド・クリエ、シアトルズベストコーヒーまで上位10チェーンが4割を超えており、一人のユーザーが複数のチェーンを適宜利用している様子がうかがえる。

 昨今の原材料高騰の影響を受け、コーヒーチェーンでも値上げが続いている。2強以外、特に低価格を訴求するチェーンにとっては死活問題でもあるが、オーバーストアと同質化競争という消耗戦から脱却し、新たな価値提供へと転換する絶好の機会ともいえる。2強対決は今後も続くのか?これに割り込むチェーンは登場するか?

 本コンテンツのグラフは無料会員サービス、詳細データは有料会員サービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧には会員サービスへのご登録が必要です。

会員サービスのご案内についてはこちらをご覧ください。
会員の方は、下記をクリックしてグラフ・詳細データをご利用ください。






【提示15チェーン】
  • スターバックス(STARBUCKS COFFEE)
  • ドトールコーヒー(DOUTOR)
  • エクセルシオール・カフェ(EXCELSIOR CAFFE)
  • タリーズコーヒー(TULLY'S COFFEE)
  • サンマルクカフェ(ST-MARC CAFE)
  • カフェベローチェ(CAFFE VELOCE)
  • シアトルズベストコーヒー(Seattle's Best Coffee Japan)
  • セガフレード・ザネッティ(Segafredo ZANETTI)
  • 珈琲館(KO:HI:KAN)
  • カフェ・ド・クリエ(CAFE de CRIE)
  • プロント(PRONTO)
  • カフェ・コロラド(Cafe COLORADO)
  • 喫茶室ルノアール(GINZA Renoir)
  • ベックスコーヒーショップ(BECK'S COFFEE SHOP)
  • ブレンズコーヒー(BLENZ COFFEE)

サンプル構成(%)
【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2008年4月25日~29日
調査対象者:当社インターネットモニター
        20歳~49歳
        全国 男女個人
有効回収サンプル数:628サンプル


新着記事

 

2024.12.06

消費者調査 2024年 印象に残ったもの 「大谷選手」「50-50」、選挙も五輪も超えてホームラン!

2024.12.05

24年11月の「乗用車販売台数」は3ヶ月ぶりのマイナス

2024.12.04

提言論文 本格消費回復への転換-価値集団の影響力拡大

2024.12.03

24年10月の「新設住宅着工戸数」は6ヶ月連続のマイナス

2024.12.02

企業活動分析 イオン株式会社 24年2月は、営業収益・営業利益ともに過去最高を更新し増収増益

2024.12.02

企業活動分析 宝ホールディングス株式会社 24年3月期は、バイオ事業不調により減収減益

2024.12.02

企業活動分析 TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited)  23年12月期は減収減益、事業構造の転換へ

2024.11.29

月例消費レポート 2024年11月号 消費は一旦足踏み状態となっている-政策転換を消費回復への新たな起爆剤に

2024.11.29

24年10月の「ファミリーレストラン売上高」は32ヶ月連続プラス

2024.11.29

24年10月の「ファーストフード売上高」は44ヶ月連続のプラスに

2024.11.28

消費者調査データ No.417 シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い

2024.11.28

消費からみた景気指標 24年9月は6項目が改善

2024.11.27

24年9月の「全国百貨店売上高」は32ヶ月ぶりのマイナス、残暑で季節商品が苦戦

2024.11.27

24年9月の「チェーンストア売上高」は既存店で2ヶ月連続のプラスに

2024.11.27

24年10月の「コンビニエンスストア売上高」は11ヶ月連続のプラスに

2024.11.26

24年9月の「広告売上高」は、5ヶ月連続のプラス

2024.11.25

企業活動分析 LIXILの24年3月期は海外の需要減の影響で減益へ

2024.11.25

企業活動分析 東京ガスの24年3月期は大幅な減収減益

週間アクセスランキング

1位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

2位 2019.09.10

戦略ケース プラットフォームビジネスで急拡大するウーバーイーツ

3位 2024.03.08

消費者調査データ カップめん(2024年3月版)独走「カップヌードル」、「どん兵衛」「赤いきつね/緑のたぬき」が2位争い

4位 2024.10.24

MNEXT 日本を揺るがす「雪崩現象」―「岩盤保守」の正体

5位 2024.11.22

MNEXT 世を騒がす「雪崩」現象の正体―兵庫県知事選の分析

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area