半歩先を読む日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net

(2007.05)
コーヒーチェーン

スターバックス vs. ドトールコーヒー、カフェ戦争を制するのは?
 
 詳細データ(単純集計表・クロス集計表)(LZH形式・有料会員サービス)
 一時期ブームとなったカフェも定着の様相を見せていますが、コーヒー豆の輸入量は3年連続で増加、一人あたりの飲用量、とくにレギュラーコーヒーの飲用量は増加しています(社団法人全日本コーヒー協会)。
 今回は、コーヒーチェーン15店について、当社のインターネットモニターに行った調査結果を、ランキング形式でお届けします。

 今回の調査結果では、「ドトールコーヒー(以下ドトール)」「スターバックス」が利用状況や利用意向で他のチェーンを大きく引き離す結果となった。

 まず、コーヒーチェーンの接触状況をみてみる。
 「知っている(認知のある)コーヒーチェーン」では、スターバックス、「利用したことのある(利用経験)コーヒーチェーン」ではドトールがトップとなったが、2店の差はごく僅かなのに対して、ともに3位の「タリーズコーヒー(以下タリーズ)」には、認知率で20%近く、利用経験率にいたっては30%以上の差をつけて存在感を見せつけた。

 次に、最近の利用状況をみてみよう。
 「3ヶ月以内に利用したコーヒーチェーン」では、スターバックスがドトールに3%、5%の差をつけてトップとなったが、注目すべきは「最も利用しているコーヒーチェーン」である。トップは、スターバックスの34.7%、次いでドトールの29.7%、この上位2店の合計は64.4%にも達しており、3位以下を大きく引き離している。今回の調査対象者において、「最も利用しているコーヒーチェーン」はスターバックスとドトールの寡占状況といえる。

 接触・利用状況ではスターバックスとドトールが接戦となったが、今後の利用意向や満足度では、どのような結果となっただろうか。
 「今後(も)利用したいコーヒーチェーン」でも、スターバックスとドトールが他をリードするという構造がみられた。しかし、2店を比較すると、スターバックスの71.1%に対し、ドトールは62.7%で約8ポイントの差となった。
 さらに、利用者の満足度を測るために「利用したことのある人ベースの今後の利用意向」でも、スターバックスが78.1%、ドトールが69.2%でスターバックスの優位は変わらない。3位以下ではタリーズが62.6%とドトールに迫っている。それに続く4位のセガフレード・ザネッティが59.8%、以下7位までが、利用者ベースの今後の利用意向が50%を超えており、このランクでは満足度の店間の差は小さい。

 スターバックスは、日本での1号店舗オープンから11年、高級感を訴求した直営のカフェを中心とした国内の店舗数も700店に迫って(2007年5月20日現在の店舗数:692)いる。一方のドトールは、1980年に出店を開始し、値頃感のある価格設定を武器に全国に1,100店以上を展開(2006年3月末現在の店舗数:1,117)している。スターバックスが対前年売上高116.2%(2007年3月期決算)、ドトールが105.8%(2006年3月期決算)と伸びを示しているが、外食市場全体は縮小傾向にあり、さらに、今回のランキング6項目すべてで3位にランクインしたタリーズなども、積極的な店舗展開に乗り出している。ユーザーの支持を集めた両雄の競争は今後も厳しさを増すことが予想される。


【提示15店】
  • スターバックス(STARBUCKS COFFEE)
  • ドトールコーヒー(DOUTOR)
  • エクセルシオール・カフェ(EXCELSIOR CAFFE)
  • タリーズコーヒー(TULLY'S COFFEE)
  • サンマルクカフェ(ST-MARC CAFE)
  • カフェベローチェ(CAFFE VELOCE)
  • シアトルズベストコーヒー
      (Seattle's Best Coffee Japan)
  • セガフレード・ザネッティ(Segafredo ZANETTI)
  • 珈琲館(KO:HI:KAN)
  • カフェ・ド・クリエ(CAFE de CRIE)
  • プロント(PRONTO)
  • カフェ・コロラド(Cafe COLORADO)
  • 喫茶室ルノアール(GINZA Renoir)
  • ベックスコーヒーショップ(BECK'S COFFEE SHOP)
  • ブレンズコーヒー(BLENZ COFFEE)

サンプル構成(%)
男女別年代比率(%)
【調査設計】
調査手法:インターネットリサーチ
調査期間:2007年5月17日~18日
調査対象者:当社インターネットモニター 20~49歳
        首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
        在住の男女個人
有効回収サンプル数:640サンプル


 本コンテンツのグラフは無料会員サービス、詳細データは有料会員サービスでのご提供となっております。
 以降の閲覧には会員サービスへのご登録が必要です。

会員サービスのご案内についてはこちらをご覧ください。
会員の方は、下記をクリックしてグラフ・詳細データをご利用ください。





お知らせ

2024.03.25

当社合田執筆の「猛スピードのクルマはいらない」 これからの高齢化社会に必要な“まちづくり”とは何か? そのヒントは欧米になかった!」がメルクマールに掲載されました。

2024.04.22

JMR生活総合研究所 ゴールデンウイーク期間中の営業のお知らせ

新着記事

2024.04.24

24年3月の「チェーンストア売上高」は既存店で13ヶ月連続のプラス、食料品がけん引

2024.04.24

24年3月の「コンビニエンスストア売上高」は4ヶ月連続のプラスに

2024.04.23

24年2月の「旅行業者取扱高」は19年比で78%に

2024.04.23

24年2月の「広告売上高」は、3ヶ月連続のマイナス

2024.04.22

企業活動分析 カルビーの23年3月期は需要堅調もコスト高吸収できず減益に

2024.04.22

企業活動分析 亀田製菓の23年3月期は国内外好調で増収もコスト増で減益着地

2024.04.22

企業活動分析 大正製薬の23年3月期はOTCなど好調で増収増益

2024.04.19

企業活動分析 森永製菓の23年3月期は、「inゼリー」等好調で2年連続最高益更新

2024.04.18

24年2月の「商業動態統計調査」は36ヶ月連続のプラスに

2024.04.17

24年3月の「景気の現状判断」は14ヶ月ぶりに50ポイント割れに

週間アクセスランキング

1位 2024.04.12

成長市場を探せ ビスケット市場、4年連続プラスで初の4,000億超えに(2024年)

2位 2024.03.13

戦略ケース なぜマクドナルドは値上げしても過去最高売上を更新できたのか

3位 2022.05.10

消費者調査データ エナジードリンク(2022年5月版) 「レッドブル」「モンスター」認知率拡大、上位の牙城揺るがず

4位 2019.09.10

戦略ケース プラットフォームビジネスで急拡大するウーバーイーツ

5位 2021.05.25

MNEXT 眼のつけどころ プロ・マーケティングの組み立て方 都心高級ホテル競争 「アマン」VS.「リッツ」(1)

パブリシティ

2023.10.23

週刊トラベルジャーナル2023年10月23日号に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事「ラーケーションへの視点 旅の価値問い直す大事な切り口」が掲載されました。

2023.08.07

日経MJ「CM裏表」に、当社代表取締役社長 松田の執筆記事が掲載されました。サントリー ザ・プレミアム・モルツ「すず登場」篇をとりあげています。

ENGLISH ARTICLES

2023.04.17

More than 40% of convenience store customers purchase desserts. Stores trying to entice shoppers to buy desserts while they're shopping.

2023.02.22

40% of men in their 20s are interested in skincare! Men's beauty expanding with awareness approaching that of women

2022.11.14

Frozen Foods' Benefits Are Expanding, and Child-raising Women Are Driving Demand

2022.09.12

The Penetration of Premium Beer, and a Polarization of the Growing Beer Market

2022.06.20

6.9 Trillion Yen Market Created By Women― Will Afternoon Tea save the luxury hotels in the Tokyo Metropolitan Area