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公開日:2002年05月31日

営業現場の科学
第10回 提案型プロモーションと特売の効果的活用
営業戦略チーム 舩木

 提案型プロモーションか特売か。理想的には提案型プロモーションとそのための提案営業をすすめろ、となるわけであるが現実はどうだろうか?売価と売上との関係を食品の新製品を事例に分析してみた(図表参照)。ここから読みとれることは、次のふたつだ。ひとつは、「価格は最大の効果的プロモーション」であること。売価を下げれば76%のアイテムが売上を増加させている。もうひとつは「売価を上げても売上拡大は可能」ということ。売価を上げれば売上は減少する傾向があるが、それでも35%のアイテムは売上増加を実現している。




 この事実をどう解釈して、日常の営業活動につなげるかを検討してみたい。第一に提案したいのは、値引き(特売)効果を最大限に引き出すことだ。具体的にいうと、特売と提案型プロモーションをうまく組み合わせることである。現在の問題は、値引きが常態化し特売効果が薄れていることで、特売をするタイミングを見極めた提案が必要と言える。そのためには、ある商品の提案をするには、少なくとも3ヶ月の期間をとり、特売週間と提案型プロモーション週間というように効果的なプロモーションミックスを検討することが必要だ。あるメーカーでは新製品の導入提案にあたり、導入・浸透、定番定着、ロングセラー育成というように期間を分けて、そのなかで特売と提案型プロモーションをうまく使い分けた売り方提案をして成功させている。

 ふたつめは、特売時の売上を最大限にするような売り方の工夫である。これまでの経験原則からいえば、POPの有無で売上は変わる。ある調査では1.3~1.5倍の格差が出たという結果がある。また、某スーパーの店長経験者から聞いた話によれば、POPは、多色刷りではなく2色刷りの方が効果的だという。そしてPOPで訴求すべきメッセージはできるだけ絞り込んだ方が商品特長が伝わりやすい。ここではPOPに関連する話を取り上げたが、陳列方法、演出、適正売価などいろいろ工夫することはあるはずだ。商品育成という観点からすると、トライアルユーザーを増やす絶好の機会である。企画内容の「ひと工夫」で成果は異なってくるはずである。

 三つめは、関連陳列の積極的提案である。単品大量陳列をしても、その商品が売れるだけでカテゴリー全体の売上は変わらないことが多い。特売対象の目玉商品を中心としながらも関連商品も同時に陳列していくことが必要だ。それもできるだけテーマ性をもった展開が有効である。

 そして、最後に提案型プロモーションの開発である。第7回でも述べたように売価を下げなくても売れる手法の開発が求められている。その可能性は、図表にあるように売価を上げても売上増加を実現しているアイテムが35%あるという事実が示している。特売と提案型プロモーションのうまい組合せの展開が、自社商品の育成という観点からも、必要なのではないだろうか。



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