すかいらーくホールディングスの2023年12月期連結決算は、売上高3,548億円(前年比16.8%増)、営業利益117億円(前年は56億円の損失)と、前年度の赤字から今年度は黒字へと好転した。2023年5月のコロナ5類への移行後、外食需要は堅調に回復し、全社の収益構造改革も着実に成果を上げた結果、事業利益、営業利益、当期利益はいずれも業績予想を上回る着地となった。①顧客の多様化する外食のニーズに応え、人気キャラクターとのコラボにより新規顧客などの獲得を確認している。②業態転換により41店舗実施したところ、150.2%の売上効果が見られただけでなく、リモデル投資により98店舗で行ったところ4.6%の効果が見られた。③海外への店舗積極展開を行い、特に台湾での店舗数、売上高を伸ばしている。④DXへの積極的な投資により、前年比167%のDX案件を実施し、生産性向上に貢献している。⑤人的資本への投資を積極的に行い、やりがいを持って働ける環境づくりを作っている。これら主に5点から黒字になった。しかし、約3年間ものコロナ禍を経て、かつ円安の進行や地政学上でのリスクによる原料費等の高騰により人々のモノを選ぶ選択肢はより厳しいものとなり、事業環境の継続が懸念される。 ポストコロナにおける更なる成長を目指し、2021年から25年以降までの3段階のフェーズでの成長ロードマップを策定し、2024年はM&Aへの積極的な検討を行いつつ、既存店成長、外販・通販の拡大かつ海外への事業拡大等を目標にし、顧客支持の拡大に向けて取り組むとともに、黒字を目指す。
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参照コンテンツ
- 戦略ケース 風雲急を告げる外食業界-元気寿司、リンガーハット 他(2014年)
- 戦略ケース 半径1.5キロ圏の食アウトソーシング企業 -ガストの宅配事業「ガスト・ルーム・サービス」(2000年)
- 戦略ケース すかいらーく&イズミ農園 ~"外食産業"と"農業法人"の有機ビジネス二人三脚(1999年)
- 戦略ケース すかいらーく 多様化迫られる外食ビジネス、背景と戦略(1983年)
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