すかいらーくホールディングスの2022年12月期連結決算は、売上高3,037億円(前年比14.8%増)、営業損失56億円(前期は182億円の営業利益)と、前年度に続き厳しい1年となった。まん延防止等重点措置適用期間が当初想定より長引いたことや、想定外に発生した新型コロナウイルス感染症の第7波、第8波とそれらの長期化により、売上が想定よりも伸びず、前年比で391億円の増収にとどまった。まん延防止等重点措置延長による時短協力金の追加計上が一定の利益押し上げ要因となったが、原材料価格や光熱費、物流費の高騰、店舗減損損失及び給与計算に関する臨時損失計上により当連結会計年度は営業損失となった。厳しい環境が続く中、すかいらーくグループでは、ポストコロナにおける更なる成長を目指し、2021年から25年以降までの3段階のフェーズでの成長ロードマップを策定。2022年は第1フェーズの最終年度として、ロードサイドを中心とした多くの不採算店舗の閉店やコスト削減によってキャッシュアウトを抑制するとともに、DXの推進によって生産性向上を図り、価格戦略などによって売上を確保した。23年からは新経営体制のもと、成長ロードマップの第2フェーズがスタートする。インフレによる可処分所得の減少、コスト増が懸念される中、「既存店の収益構造改革」と「売上成長」の両輪をしっかりと回していきつつESG を推進していくことで、黒字化を目指し、利益基盤を強固なものにしていく。
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参照コンテンツ
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- 戦略ケース 半径1.5キロ圏の食アウトソーシング企業 -ガストの宅配事業「ガスト・ルーム・サービス」(2000年)
- 戦略ケース すかいらーく&イズミ農園 ~"外食産業"と"農業法人"の有機ビジネス二人三脚(1999年)
- 戦略ケース すかいらーく 多様化迫られる外食ビジネス、背景と戦略(1983年)
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