サイゼリヤの2022年8月期の連結決算は、連結売上高1,443億円(前年比14.0%増)、営業利益4億円(前期は23億円の営業損失)と増収増益となった。地域別では、国内はコロナの影響による客数の減少、食材価格及びエネルギー価格の上昇の影響などにより、売上高は1,011億円(前年比17.3%増)、営業損失は21億円(前期は72億円の営業損失)となった。同社で使用する食材の製造等を行っている豪州は売上高57億円(前年比17.4%増)、営業利益は1億円(同80.3%減)、アジアは新規出店を進め、店舗数が増加したことなどにより、売上高は431億円(同7.2%増)、営業利益は22億円(同49.5%減)となった。2022年度は、新たな販売チャネルとして、冷凍食品の販売強化を継続して実施。小型店モデルや大型ショッピングセンター内の出店など、新たな立地の開発を推進し、新商圏店舗として、北海道や秋田県、鳥取県、岩手県にも出店した。5月には、自社開発の技術販売を行う株式会社CSsTを設立。厨房技術や厨房設備、厨房システムの提供を開始した。2023年8月期は、食堂業の産業化に向け、ハード・ソフト両面での革新を進める方針。店舗の人材の確保と育成に取り組み、チェーンストアらしい組織への第一歩として、トップ直属の「ラインスタッフ」を設置するほか、各商品の磨き上げや、店舗作業システムも含めたDX推進に着手する。業績予想は売上高1,700億円、営業利益75億円を見込む。
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- 戦略ケース ロカボブームでも「超特盛」で復活の吉野家 「牛肉・牛丼」を基軸としたメニュー展開で短期での業績回復に成功(2019年)
- 戦略ケース 風雲急を告げる外食業界-元気寿司、リンガーハット 他(2014年)
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