サムスン電子の2017年12月期決算は、売上高239.6兆ウォン(前年同期比18.7%増)、営業利益53.7兆ウォン(同84.0%増)、純利益42.2兆ウォン(同86.0%増)と増収増益、営業利益は過去最高を記録した。半導体事業では、サーバーおよびモバイルストレージ用の高性能メモリ製品の受注が好調であったことから成長。ディスプレイパネル事業では、プレミアム・スマートフォン向けのOLEDパネル出荷が増加したが、秋冬にかけて鈍化し、売上高やASPが低下したために収益性は低下した。IT&モバイル通信事業では、スマートフォンのローエンドモデルのラインナップ最適化により出荷台数は低下したものの、Galaxy Note8などの主要製品の出荷数は前期から増加した。ネットワーク事業では、顧客のLTE投資が上半期に集中したため、下期には低迷した。コンシューマーエレクトロ二クス事業では、超大型およびQLEDモデルを含むプレミアム製品の売上が増加したことから、テレビの収益は増加した。また、家庭電化製品については、北米および欧州のハイエンド洗濯機およびオーブンの需要が増加した。2018年度も半導体の好況が持続、スマートフォン(スマホ)や家電などの収益改善も寄与し、業績は好調に推移する見込みだが、それ以降に向けては、ハーマン買収を最後に競争力の確保に向けたM&Aが事実上途切れていることなど、不安要素も大きい。
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- JMRからの提案 爆発する世界市場での日本の情報家電メーカーの生き残り戦略-サムスン攻略法(2010年)
- 戦略ケース 「シャープ」×「サムスン」 巨額投資の成否分ける大画面需要(2007年)
- 戦略ケース 「サムスン電子」×「東芝」 先行優位が鍵を握る「ナノの争い」(2007年)
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