
ホールフードとは、まるごとの食べ物という意味です。野菜であれば、皮や種、葉っぱ、根っこまで、魚であれば、頭から尻尾まで、「素材まるごと」どこも捨てることなく食べるということです。英国では「自然食品」という意味でも使われています。
最近ではその概念が広がっており、食事だけでなく衣服や日用品まで含んだ暮らし全体、さらには農業や環境までも同じフィールドで考えることと捉えられ、"ホールフード・ライフスタイル"とも言われています。日本でも「ホールフード協会」が存在し、その代表であるタカコ・ナカムラ氏は多くのメディアを通じて普及活動を展開しています。
ここでは、その中核である、「まるごとの食べ物」について、解説します。発信源であるアメリカでは1980年ごろから健康のための食生活として注目され、全粒穀物や野菜、果物が推奨されました。素材をできるだけそのまま食べる「ローフード」や「マクロビオテック」という食トレンドが生まれています。
もともと日本食は「ホールフード」の典型例であるとされています。大豆や海藻類などがそれにあたりますが、洋食化など多国籍化が進み、昔ながらの日本食を食べる機会が減っています。その背景には、飽食化や簡便化という食を巡るトレンドがあります。
こうしたトレンドの中、野菜や果物をできる限り皮も種もまるごと食べる手段として注目されているのが「ホールフードマシン」です。野菜や果物だけでなく、ナッツ類やお米などの穀物も粉状やペースト状にするだけでなく、スムージーやアイスクリーム、シャーベットなど多様なメニューの調理が可能です。かつて家庭に存在した「ジューサー・ミキサー」とはまた異なる機能によって「ホールフード」を代表する商品となっています。
代表的な商品としては、日本でも人気のブレンダーのバイタミックスがあげられます。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事

消費者調査データ チョコレート 首位「明治チョコレート」は変わらずも、PBのリピート意向高まる
調査結果をみると、「明治チョコレート」が複数項目で首位を獲得、強さをみせたものの、「カカオショック」とまでいわれる原材料価格の高騰などによる相次ぐ値上げを背景に、再購入意向ではPBが上位に食い込んだ。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 管理職は筋トレ率2倍! 20〜30代の美容・健康意識がプロテイン市場をけん引
健康意識の高まりや筋トレブームなどを背景に、プロテイン関連市場が成長しており、高たんぱくをうたうお菓子や、レトルト食品なども目にするようになった。今回は、プロテイン食品をどのような人が利用しているのかについて調査した。

成長市場を探せ コロナも値上げも乗り越えて成長するドラッグストア(2025年)
ドラッグストアが伸びている。コロナ禍でも医薬品や消毒薬、マスク、日用品などが好調で成長を続けた。2014年から23年の10年間で、チェーンストアの販売額がほぼ横ばい、コンビニエンスストアでも約1.2倍なのに対して、同期間でのドラッグストアの売上高はほぼ1.7倍に達する。



