個人運営で、毎日更新される日記サイトやニュースサイトが多くなっています。このように、コンテンツが高頻度で更新され、時系列に最新のものから掲載されており、コンテンツの内容に関連した情報や引用先などのリンクがあるといった形式の簡易ウェブサイトのことを総称して、blog(ブログ)、ウェブログ(weblog)と呼ばれています。特に、厳密な定義はされていませんが、blogという言葉自体は、「web」と「log(日誌)」を繋げて一語とした「weblog」が語源です。アメリカで発祥したもので、1997年12月にジョーン・バーガー(Jorn Barger 現在著名なブロガー)が開設した"Robot Wisdom Weblog"というサイトが一番最初にweblogという言葉を使ったとされています。このサイトは、航海日誌のように記録を残す行為を、WEBブラウジングのlogを残すという形に置き換えて実践したもので、ネットサーフィンをして気になったサイトのリンクを記録(log)していくというものでした。1999年頃まではweblogという言葉は、明確に使われていたわけではなく、個人が独自に運営するニュースサイトをいつからかweblogと呼ぶようになりました。そして、1999年8月に米パイラ社のエヴァン・ウィリアムスが無償のblog作成ソフト「blogger」を開発し、これによりアメリカ国内でblogが爆発的に普及しました。2001年9月11日のニューヨーク・世界貿易センターのテロ事件やイラク戦争などの問題に対する個人的な意見がblogを通じて発信されたことから、パーソナルレベルのジャーナリズム手段、民主的なメディアだとして注目されています。
blogには、「コメント」や「トラックバック」と呼ばれる方法を使って、閲覧者が参加することができます。「コメント」とは、blogに掲出されている事項に関して、自分の意見や感想などを書き込む機能で、これまでも様々なサイトに儲けられていた「掲示板」と同様のものです。また、トラックバックは、あるblogの閲覧者が、自分の運営するblog上で、先の閲覧しているblogに関する意見や感想などを記述した場合に、自動的に閲覧しているblogにもその内容が反映されるという仕組みです。通常のリンクとは、逆向きに、相手のblogから自分のblogに対してリンクをさせる機能です。
日本でも個人運営で日々の行動記録やネット上の面白い記事やサイト紹介のリンクを設定する個人blogが盛んですが、企業がこうしたblogの特性を活かしてコミュニケーションツールとして、blogを活用する事例も増えています。例えば、社内の情報共有にblogを活用したり、商品の販促の一貫として消費者と双方向のコミュニケーションを創出するなどの取り組みがされています。
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