販売活動にはメーカー・卸店・販売店・消費者・影響者の五人の関与者がいてそれをもとに九つの説得場面が生まれます。このようなしくみを私たちはペンタゴンモデルと呼んでいます。
キーマンとは文字通り販売の鍵を握っている人のことですが、販売の場面によってその捉え方が異なってきます。
- 消費者への説得場面
- 販売店(卸店)への説得場面
Aの場合、消費者の購買を左右させるような影響者がキーマンとなります。このキーマンはオピニオンリーダーもしくはオピニオングループと呼ばれますが、業界や扱う商品によって変化します。
Bの場合は、メーカーからの購買において直接裁量権を持っている人がキーマンとなります。
このようにキーマンはふたつの側面から捉えることができますがAの場合ではキーマンをどう特定するかが困難でかなり恣意的な要素が大きくなるので以下ではBに焦点を絞って考えていきます。
販売店へうまく商品を売り込むには、キーマンへアプローチすることが重要かつ近道ですが、その基本ステップは
- キーマンの所在を把握する
- キーマンと重点的にコミュニケーションする
となります。キーマンの所在とは言い換えれば「現場にいるのか本社にいるのか」です。店頭オペレーションがフレキシブルなら前者、マニュアル化が発達しているなら後者と考えるのが一般的です。
キーマンが特定できたら、あとは集中的にコミュニケーションを重ねるのみですが、その際キーマンの問題意識がどこにあるのかを注意深く読み取り、そこから提案につなげるというプロセスを踏むことが大切になります。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事

消費者調査データ No.397 シャンプー(2023年12月版) 「パンテーン」と「ラックス」、僅差の競り合い
コロナ禍によるインバウンド需要喪失からゆっくり立ち直りつつあるシャンプー市場。調査結果は「パンテーン」が複数項目で首位を獲得したが、2位の「ラックス」との差はごくわずかで競り合いが続いている。国内メーカーでは、独立系の専業メーカーが独自のコンセプトで高いリピート意向を獲得している。

成長市場を探せ 「巣ごもり」後も割安感で堅調な家庭用冷凍食品(2023年)
2022年の家庭用冷凍食品の生産量は、前年比100.8%となる80万5,000トンで、8年連続拡大、過去最高を更新。22年からの食品全般の値上げのなかで、簡便化志向や節約志向から利用が継続されているとみられている。

消費者調査データ レトルトカレー(2023年11月版) 首位は咖喱屋カレー、リピートされる調理対応カレー
コロナ禍以降、家族の食卓への浸透が一層進んだレトルトカレー。調査結果では、咖喱屋カレーがトップを堅持する一方、再購入意向では調理対応カレーやコスパに優れるPBが上位に。家族食としての定着を裏付ける結果となった。



