企業は多くのコストに満ちています。研究開発、製造、物流、広告宣伝、販売促進、人事教育すべてコストです。この全コストの負担者が顧客です。顧客以外の誰も企業がかけたコストを負担しません。
このコストは販売活動によって回収されることになります。販売がしっかりしなければ、コストはそのまま残ります。販売部は企業の存続をかけ、コストを回収し続ける任務を負っています。
その販売が今危機に瀕しています。ベテランの販売スキルが通用しなくなっています。顧客の商品選択力が増大し、組織小売業の台頭による集客の寡占化が起こっているからです。これまでの販売活動は個人活動を前提とした、固定得意先訪問でした。ここでは出荷目標数字の達成、ノルマ達成が重視されます。目標は非常に短期的視点(「今月」の数字)でした。単に売上数字を達成すれば良いというものではなくなってきています。
コストを回収するとは、コストを価値に転換することです。商品本来のもつ価値を顧客に伝えていくこと、それが販売の使命です。これからの販売活動はどうあるべきか。六つあります。
- 顧客の生活理解
- 本社と支店、支店と個人の連携
- 接点(顧客と出会う場)の開発
- 売場提案
- 顧客、得意先の役に立つ
- 優れた情報と物流システム
です。
目標設定は、したがって顧客づくり、顧客の満足まで視野に入れたものでなければなりません。個人の目標設定の他にチームとか組織の目標設定が重視されなければなりません。その中では数字目標だけでなく接点構造の掌握、管理、改善の目標が必要となります。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事

消費者調査データ トップは「ドライゼロ」、2位を争う「オールフリー」「のんある気分」
アップトレンドが続くノンアルコール飲料。調査結果は「アサヒ ドライゼロ」が首位を獲得、上位にはビールテイストが目立つなかで、「のんある気分」が健闘している。再購入意向では10位内にワインテイストやカクテルテイストの商品も食い込み、ジャンルとしての広がりを感じさせる。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 清貧・ゆとり世代が消費を牽引!賞与の使い道は?
近年賃金上昇の流れが広がるなかで、今年の消費を占う意味でも冬季賞与への関心が高まっていた。そこで、冬季賞与がどのように使われているか、「103万円の壁」の問題がどの程度関心を持たれているかを調査した。

消費者調査データ スナック菓子(2025年2月版) 経験率7割超、カルビー「ポテトチップス」の人気揺るがず
2桁成長のスナック市場。調査結果をみると、カルビーのポテトチップスが全項目で首位と王者の貫禄をみせた。



