特定層にターゲットを絞って持続的なマーケティングを展開することです。市場を構成するセグメント間の異質性が高まり、多様化が進んでいる市場に対応する需要サイドアプローチの政策コンセプトということになります。
90年代以降、市場を構成するセグメント間の異質性が高まり市場の多様化が進んでいます。この市場に対応するためには、市場調査から得られた客観的な情報に基づいてセグメントを捉え、限られた資源の上で、戦略的なセグメントの選択と、そのセグメントへの持続的で固有なマーケティングの展開が必要になってきます。供給サイドのセグメンテーション政策から需要サイドのターゲティング政策への転換です。
従来、日本のメーカーが行ってきたマーケティングは、市場条件によらない、供給サイドからのアプローチだったと考えられます。その勝ちパターンの戦略は、水道哲学に象徴されるコストリーダーシップ戦略と、携帯電話、iモード、デジカメなどに典型的な、技術革新によって新しい需要を作り出す需要変更戦略です。そして、そのようなアプローチが通用しなくなっているのが現在です。
また、IT革命の進展によって、リサーチとアクションとの関係が劇的に接近し、情報とマーケティングアクションを結びつける持続的なマーケティングが展開できるようになっています。ターゲティング政策を実現する市場条件と技術的条件が整ってきたということができます。
第一にターゲットを設定し、そのターゲットに接近する情報システムをどう設計するか。第二に、ターゲット毎に商品サービス、コミュニケーション、提供方法をパッケージにして、固有なマーケティングを設計し準備できるか。ここまでは特定層選別集中マーケティングの応用ですが、第三に、収益を確保するためのビジネスシステムをどう構築するかがあります。
無料の会員登録をするだけで、
最新の戦略ケースや豊富で鮮度あるコンテンツを見ることができます。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
![消費者調査データ 炭酸飲料(2024年7月版) 首位「コカ・コーラ」、迫る「三ツ矢サイダー」、高い再購入意向の無糖炭酸水](https://www.jmrlsi.co.jp/inc/mranking411ecs.jpg)
消費者調査データ 炭酸飲料(2024年7月版) 首位「コカ・コーラ」、迫る「三ツ矢サイダー」、高い再購入意向の無糖炭酸水
2023年は3年連続プラスとなった炭酸飲料。調査結果を見ると、今回も「コカ・コーラ」が複数項目で首位を獲得したが、2位の「三ツ矢サイダー」の猛追が光る。再購入意向は、無糖炭酸が上位に食い込んだ。
![成長市場を探せ 初の6,000億円超え、猛暑に伸びるアイスクリーム](https://www.jmrlsi.co.jp/inc/seicho070s.jpg)
成長市場を探せ 初の6,000億円超え、猛暑に伸びるアイスクリーム
2023年度、空前の暑さを追い風に、アイスクリーム市場は初の6,000億円超えを達成、4年連続で過去最高を更新した。2023年の夏日日数は140日、実に1年の4割近くの日が「アイスクリームを食べたくなる」気温である25度を超えたことになる。
![「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 縮小する野菜ジュース市場 値上げ下でブランド継続は4割](https://www.jmrlsi.co.jp/inc/f-monthly-164s.jpg)
「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 縮小する野菜ジュース市場 値上げ下でブランド継続は4割
野菜ジュースの生産量は、業界団体調べによると3年連続で減少しており、2023年は前年比5.6%減となった。今回は値上げによって、野菜ジュースのブランド選択にどのような変化が起こっているのか調査をおこなった。