京セラの2021年3月期の連結決算は、売上高1兆5,269億円(前年同期比4.5%減)、営業利益706億円(同29.5%減)、税引前利益1,176億円(同21.0%減)で減収減益となった。主力の部品事業の売上高は、自動車関連市場の低迷の影響を第1四半期に大きく受けたものの、M&Aの貢献及び半導体や5G関連市場における需要増により微増の9,278億円(同1.7%増)となった。一方、機器・システム事業の売上高は総じて減少し、6,129億円(同13.0%減)となった。これらに加え、積極的な設備投資を継続したことによる減価償却費の増加、スマートエナジー事業における一時損失の計上もあり、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれも減益となった。2021年4月には、外部環境の変化に適合し多様な要素技術を活かすため、事業部門を三つのセグメントに集約する組織再編を実施。具体的には、16の事業部門・子会社を、新たに「コアコンポーネント」「電子部品」「ソリューション」の三つのセグメントに集約、組織間の横の交流を進め、縦割りの打破と連携強化を加速させる狙いである。同時に、管理部門も「コーポレート」部門へ統合した。それぞれに担当役員を任命するとともに、それぞれに経営トップの権限を大幅に委譲、既存の枠組みを超えた迅速かつダイナミックな経営判断を遂行し、京セラグループを新たな成長軌道に乗せ、高成長・高収益企業の実現を目指す。
参照コンテンツ
- MNEXT 2022年の消費の読み方-価値拡張マーケティング(2021年)
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
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