コスモエネルギーホールディングスの2021年3月期の連結決算は売上高2兆2,333億円(前期比18.4%減)、営業利益1,013億円(同629.1%増)と減収増益となった。期首に新型コロナウイルス感染症の影響により急落した原油価格が、経済再開や需要回復への期待が高まったこと等から上昇、特に石油事業において製品マージンが改善したこと等により大幅増益となった。事業セグメント別では、石油事業は原油価格が下落したこと等により、売上高2兆558億円(同18.0%減)、マージン改善等の影響によりセグメント利益741億円(前期は478億円の損失)となった。また石油化学事業では、販売数量が減少したことならびに製品市況が悪化したこと等により、売上高3,045億円(同26.5%減)、セグメント損失33億円(前期は52億円の利益)となった。2018年度にスタートした「第6次連結中期経営計画」の各種構造改革施策は着実に実行中で、再生可能エネルギー事業においては4月に中紀陸上風力サイトの商業運転を開始、下期に由利本市沖洋上風力プロジェクトの事業者選定を予定、2021年度末にネットD/Eレシオは中計目標である1倍台前半に到達見込みである。一方、自己資本の中計目標4,000億円は道半ばであり、引き続き財務体質の改善を図る。2023年度から始まる第7次連結中期経営計画においては、財務・非財務を融合した経営計画を策定。コスモエネルギーグループのサステナブルな成長を目指す。
参照コンテンツ
- MNEXT 凍結した消費マインドを溶解させるマーケティング―解除後の消費増加シナリオ(2021年)
- MNEXT 静かに激変する「当たり前の日常」と解凍消費(2021年)
- MNEXT 眼のつけどころ 市場脱皮期の富裕層開拓マーケティング―価格差別化戦略(2021年)
- オリジナルレポート コロナ下とコロナ後の消費の展望(2021年)
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

猛暑に伸びる、3年連続過去最高更新のミネラルウォーター
ミネラルウォーター市場は、コロナ禍の落ち込みからたった1年で成長軌道を取り戻し、2024年には前年比10.5%増の4,794億円余、過去最高を3年連続で更新した。背景にあるのは、続く猛暑の夏に伴う水分補給ニーズ、メガトレンドである健康志向、災害対応の備蓄などだ。

消費者調査データ 植物性ミルク 首位は「キッコーマン 豆乳」、再購入意向にはオーツやアーモンドミルクも
低カロリーで高栄養が支持され堅調に拡大する植物性ミルク。調査結果では「キッコーマン 豆乳」が全項目で首位となった。プレータイプの豆乳が上位に目立つが、再購入意向ではオーツやアーモンドミルクも上位に食い込んだ。

大阪万博を盛り上げたのはリアルなつながり 日本への期待を提示した184日間
EXPO2025 大阪・関西万博(以下大阪万博と呼ぶ)が184日間の会期を終え、10月13日に閉幕を迎える。 入場チケット販売数は2200万枚を超えるなど多くの人が来場しており、誰がどのように来場し、何を感じたかを調査した。


![戦略家のための知的羅針盤[エム・ネクスト]product by 松田 久一](/img/mnext-sub-title.png)