商談のクロージングをあなたはどのように工夫しているだろう。今回は「キュー」を送ることを提案したい。
ここでいう「キュー」とは、テレビ局の番組ディレクターが、出演者に向かって、演技や話、歌などを「開始してください」と指示する時に使われる、あの「キュー!」である。
商談でのキュー出しの仕方は、第33回でご案内した「プロスペクト理論の活用」も有効であり、「買わないことによって生じる損失を強調して伝える」こともクロージングの説得に有効だ。今回は、これに加えて「問題刺激」と「解決刺激」という方法をご案内する。
(1)問題刺激:現実の状態に気づきを与えること
図表.「キュー」を送る
例えば、「洋服が汚れていますが、お気づきですか?」といったもので、ここにプロスペクト理論の活用を加えると「自動車の任意保険に入っていないと、こんなに大変ですよ!」といったものになる。
(2)解決資源:理想的な状態を提示すること
例えば、「新しいスタイルの洋服を買えば、あなたが流行に敏感な人だと思われますよ」といったもの。鰻屋さんの煙も、鰻を食べた後の満腹感、満足感ということを想像させる役割を担っていると捉えることができる
商談クロージングの時のあと一押しの説得話法として、問題刺激や解決刺激といった方法を活用してみてはどうだろうか。
参照コンテンツ
おすすめ新着記事
成長市場を探せ コロナ禍の壊滅的状況からV字回復、売上過去最高のテーマパーク
コロナ下では長期休業や入場制限などを強いられ、壊滅的ともいえる打撃を被ったテーマパーク市場、しかし、コロナが5類移行となった2023年には、売上高は8,000億円の大台を突破、過去最高を記録した。
消費者調査データ シャンプー(2024年11月版) 「ラックス」と「パンテーン」、激しい首位争い
調査結果を見ると、「ラックス(ユニリーバ)」と「パンテーン(P&G)」が複数の項目で僅差で首位を競り合う結果となった。コロナ禍以降のセルフケアに対する意識の高まりもあって、シャンプー市場では多様化、高付加価値化が進んでいる。ボタニカルやオーガニック、ハニーやアミノ酸などをキーワードに多様なブランドが競うシャンプー市場の今後が注目される。
消費者調査データ レトルトカレー(2024年11月版) 首位「咖喱屋カレー」、3ヶ月内購入はダブルスコア
調査結果を見ると、「咖喱屋カレー」が、再購入意向を除く5項目で首位を獲得した。店頭接触、購入経験で2位に10ポイント以上の差をつけ、3ヶ月内購入では2位の「ボンカレーゴールド」のほぼ2倍の購入率となった。