ルートセールスとは、一定の地域内で販売員・営業担当者が特定の顧客を定期的に訪問し、受注・集金・商談・販促活動などの販売活動を行うことを言います。
通常は、自分の受持ち得意先リストの中からスケジュールを組んで巡回するというスタイルを取り、得意先との協力関係を築き上げ、売れる仕組みをつくるべく、活動します。既存の協力者との信頼関係をいかに維持するか、新規開拓の可能性はないのか、を目標に活動することが重要です。活動の目安は、どの程度の協力者がいるのか(店舗カバー率)、どの程度協力してくれるのか(店内シェア)によって大きく異なります。
ルートセールスでは得意先を訪問する営業担当者がいつも同じなので、小売店の信頼を得やすいというメリットがあります。また、得意先が遠隔地にある場合、1回の訪問で集金と配送が兼ねられるので効率的であると言えます。
一方デメリットとしては、1件1件を訪問しての営業活動であるため、販売管理費の負担が大きくなりやすい、また営業活動と配送を兼ねるために非効率になりやすい、といったことが挙げられます。
近年コンビニエンス・ストアや量販店では、商談や販売促進などの活動を本部で一括して行うようになっているため、ルートセールスのように個別の得意先を回るというスタイルが行えなくなっています。
また、従来は営業担当者が行っていた受注活動が、電子データ交換による受注に代わり、集金も銀行振り込みが普通になり、ルートセールスを行うことが非効率になってきていることから、ルートセールスを廃止して、営業担当者を商談や販促活動に専念させるという企業が増えています。
ルートセールスは、新規顧客開拓を行う営業と異なり、じっくり顧客に向き合える仕事だと言われ、一見のんびりとした業務に思われがちですが、競合他社にはない商品やサービス、クオリティを提供することによって、揺るぎない信頼を得られる営業スタイルとも言えるため、今後はどのように効率性との兼ね合いを考えながら、優良顧客との関係づくりに活用していけるかが鍵となります。
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