くら寿司の2019年10月期連結決算は、売上高1,361億円(前年同期比2.7%増)、営業利益55億円(同20.4%減)、経常利益61億円(同19.9%減)と増収減益となった。外食産業では競合他社の影響や、労働需給ひっ迫による人件費の上昇など引き続き厳しい環境が続いているが、くら寿司では企業理念である『食の戦前回帰』を追求し、体にやさしい無添加の商品を提供することで顧客への価値提供を行っている。2019年度は、期間限定で旬の高級食材を提供する「旬の極み」シリーズを開始、 新商品発売に合わせて人気アニメ「キングダム」や「ワンピース」 等とタイアップし、オリジナルグッズが当たるキャンペーンを実施した。また、専門店に負けないメニューとしてワンランク上のスイーツブランド 「KURA ROYAL」を発売、季節感を感じられる商品を継続して展開していく。お客様の利便性を向上するために、スマートフォンを使ったサービス「スマホdeくら」も開始した。米国子会社Kura Sushi USA,Inc.が、日系外食企業の子会社としては初めて米・ナスダック市場に上場、米国での店舗展開を加速していく。2020年1月には、グローバル旗艦店として「浅草ROX店」をオープン、2020年を「第二の創業期」と位置づけ、世界共通の新ロゴマークを導入するなど、攻めのスタートをきった。新型コロナウイルス感染症の影響で、4月の売上は前年同月比50%と落ち込んだが、6月スタートしたTVアニメ「鬼滅の刃」とのコラボキャンペーン初日には、平日として過去最高の売上高を達成、反転攻勢に向け、幸先の良いスタートとなった。
参照コンテンツ
競合他社の業績と比較分析する
おすすめ新着記事

消費者調査データ 2023年印象に残ったもの コロナは去り、阪神は「アレ」を果たし、大谷選手の活躍は続く
2023年はどんな1年だったのか。「トピックス」「人物」「歌」「商品」「流行語」の切り口から、J-marketing.net的に整理する。

「食と生活」のマンスリー・ニュースレター 成長するコーヒー市場 6つの形態が店頭に共存するワケとは?
コーヒーの国内消費量は、2022年に4年ぶりの増加に転じた。最近では大手コンビニエンスストアがコーヒーのサブスクサービスを実験的に導入する動きがみられる。今回はコンビニを中心にコーヒーがどのように買われているのか調査をおこなった。

消費者調査データ No.397 シャンプー(2023年12月版) 「パンテーン」と「ラックス」、僅差の競り合い
コロナ禍によるインバウンド需要喪失からゆっくり立ち直りつつあるシャンプー市場。調査結果は「パンテーン」が複数項目で首位を獲得したが、2位の「ラックス」との差はごくわずかで競り合いが続いている。国内メーカーでは、独立系の専業メーカーが独自のコンセプトで高いリピート意向を獲得している。



