スシローグローバルHDの2020年9月期連結決算は、売上収益2,050億円(前年比2.9%増)、営業利益121億円(同17.1%減)、当期利益64億円(同35.5%減)の増収減益となった。しかし、コロナ禍でも増収(過去最高売上)、コロナ影響が最大だった第3四半期も営業黒字を確保、第4四半期はV字回復で、下期の当期利益も黒字となった。国内スシロー事業は、新規出店が目標を大幅達成(特に都市型強化が実る)、コロナ禍により既存店昨対売上高は94.9%と2017年度以来のマイナスとなったが、テイクアウト&デリバリー強化やコスト削減で利益確保に取り組んだ。海外スシロー事業は、立て直しを図る韓国を除くと出店もほぼ予定通り、各地域でコロナ影響/政府規制が異なる中、柔軟に対応しながら成長を実現した。新規開発事業については、大衆寿司居酒屋「鮨・酒・肴 杉玉」は直営店重視の出店戦略へシフトし成長を継続、下期には台湾茶専門店「Sharetea」の日本1号店をオープンした。中期経営計画の最終年度となる2021年9月期は、従来の成長軌道に回帰、計画目標を超える売上2,500億円、当期利益105億円を目指す。
参照コンテンツ
- 戦略ケース ロカボブームでも「超特盛」で復活の吉野家 「牛肉・牛丼」を基軸としたメニュー展開で短期での業績回復に成功(2019年)
- 戦略ケース 風雲急を告げる外食業界-元気寿司、リンガーハット 他(2014年)
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